セントラルコースト戦への意気込みを話すグランパスのストイコビッチ監督(右)とFWケネディ=豪州・ゴスフォードのブルートングスタジアムで(木村尚公撮影)
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【ゴスフォード(豪州)木村尚公】名古屋グランパスは20日、ACL1次リーグ第2戦のセントラルコースト戦(21日・ゴスフォード)に備えブルートングスタジアムで公式練習した。Jリーグで優勝を狙うグランパスと豪州・Aリーグで首位を走るセントラルコーストの対決は、ワールドカップ(W杯)アジア最終予選を前にした“代理戦争”。ドラガン・ストイコビッチ監督(47)は「日本とオーストラリアはライバル。明日は勝つ」と意気込んだ。
この一戦は単なる一クラブ同士の星の奪い合いではない。日本とオーストラリア。アジアの覇権を争う両国それぞれのリーグを代表する強豪が、国の誇りをかけて戦う試合なのだ。
会見でストイコビッチ監督は語気を強めた。「オーストラリアがフィジカルだけだという認識があるとしたら、それは間違いだ。しっかりしたテクニックもある。それはウチのケネディを見ればわかるはずだ」。2年連続J得点王の豪州代表を引きあいに、最大限の警戒を示した。
ピクシーに先立って会見に臨んだセントラルコーストのグラハム・アーノルド監督(48)は、不気味な“ほめ殺し作戦”に打って出た。「JリーグのレベルはAリーグより高い。年間予算だって格段に違う。グランパスはすごいチームだよ」
もちろん本音は違う。豪州代表の監督歴もあり、両国のライバル関係は熟知している。「ドイツW杯のときの記憶(豪州3−1日本)は新しい。両国のサッカーには歴史があるんだ」とニヤリ。Aリーグ王者を狙うチームとして、グランパスに負けるわけにはいかない。
W杯最終予選で同組に入った日本と豪州は6月12日にオーストラリアで第1戦を迎える。その前にグランパスが敵地で白星を奪えば、格好の景気付けだ。ストイコビッチ監督は「明日は面白い試合になる。きっとタフなゲームになるはずさ」。激闘必至の“代理戦争”になりそうだ。
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