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【大リーグ】

青木、目覚めの3安打3打点 ダルから唯一の安打

2012年3月21日 紙面から

レンジャーズ戦の6回、右翼線三塁打を放つブルワーズの青木=サプライズで(社英夫撮影)

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 【サプライズ(米アリゾナ州)大城和美】ヤクルト在籍時に3度首位打者に輝いた男がついに目覚めた。ブルワーズの青木宣親外野手(30)は19日、当地で行われたレンジャーズとのオープン(OP)戦に8番中堅で先発。2回にレ軍先発のダルビッシュ有(25)から唯一の安打となる適時打を記録したのをはじめ、3打数3安打3打点のOP戦初の“猛打賞”。5回出塁時には初盗塁も決めた。青木本人も「いい1日だった」と納得顔。開幕まで2週間余り、日本を代表する俊足&巧打者がようやく本領を発揮し始めた。

 気迫でダルビッシュを上回った。2回2死一、二塁で迎えた第1打席、カウント2−2からの5球目、外角151キロのツーシームに食らいついていった。

 「(ダルビッシュに)『打たないでくださいよ』とか言われたけど、僕の方が立場が危うい。こっちは『必死なんだよ』という感じ」。バットの芯で捉えた感じではなかったが、高いバウンドでダルビッシュの頭を越えていった打球は、しぶとく二遊間を抜けていった。OP戦3打点目も稼ぎ出した。

 日本で3度も首位打者のタイトルを獲得した男がもがいていた。試合前までの打率は2割未満。球団首脳陣は「メジャーの水に慣れるには時間がかかる」と長い目で見てはくれているものの、そこに甘えるわけにもいかない。何より自分に納得がいかなかった。とにかく結果が欲しいという一念。ダルビッシュが「完璧に打たれました」と評したのも、その必死さをマウンドで感じ取ったからにほかならない。

 ダルビッシュに示した“先輩の威厳”で気をよくした5回の第2打席はボール先行の相手投手を見下ろす。甘い球を中前にきっちりはじき返すと、初盗塁も記録。足でも魅せた。6回には右翼線三塁打で走者2人をかえし、「しっかりした打撃フォームが頭の中に描けてきたのかもしれない」と手応えを口にした。

 OP戦通算で打率2割5分6厘とようやく打率らしくなってきたが、当然満足していない。失いかけた自信を取り戻す闘いは、まだ続く。

 

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