『まるで浮草のように』

間を置かずに彼と会えましたが。


二人の時間のうちの半分で話す話題に事欠いてしまう。。

彼の家庭の事など、尋ねていいものやら分からないし。
もちろん、余り聞きたくもないんだけど。


かといって。
我が家の色々だって、彼も聞きたくないよね。


ワタシは、彼と何を話したいんだろう。。

それすら、よく分からなくなってしまった。


そもそも共通の話題はイベントがらみの事だけだから、たまには思い出語ったりして盛り上がるけど。
でもそれも一瞬。

話題を彼の趣味に振れば、確かに彼は水を得た魚のように語ってくれる。
でも自己中なワタシは、実はあまり興味ないので面白くない。


この度は、思いきってワタシの描く自分の将来的な希望を話してみた。

どこかの駅前にマンションを買って、細々と事業を続けながらつましく暮らすの。
行きつけの独り飲み出来るお店を開拓して、たまには夜ゆっくりカウンターで酔うのもいいよね。。
買うとしたら、何処がいいと思う？


ま…答えをもらえるはずもなく。
そこにあるのは苦笑いの彼の顔。


別に、資金を援助してなんて言ってないし。
ただの妄想なんだから付き合ってくれてもいいじゃん。


ついでに自虐的に言ってみた。

お金がたまったら、何とかクルーズ…みたいな船の旅にでるのもいいなぁ。
あぁ言う船にお一人様で乗ってたら、端から見たら痛い女と思われるかなぁ。
みんな連れがいるだろうし、浮くのかなぁ。

……。

あー。
しょうもない自分。


結局、何も語る事なく抱き合って。
それだけでいい。。と思ってればいいのよね。


彼と共に歩く人生なんて、全く考えてないんだから。

無言で抱き合ってればいいのよ。