絶対的な“小田急ブランド”ともいえるロマンスカーを、ラブホ代わりの『エロマンスカー』にしてしまった車掌の男に逮捕状が請求された。
捜査関係者によると、男は昨年12月25日(つまりクリスマス)の夜、車掌として乗車していた回送のロマンスカーが新百合ケ丘-新宿間を走行中、車内で当時15歳だった女子高生の胸や下半身を触った疑いが持たれている。
2人は携帯電話の出会い系サイトで知り合い、男がメールで川崎市麻生区の新百合ケ丘駅から回送電車に乗るよう指示。生徒を乗車させ、窓側の席に座らせた。
回送電車に女子高生が乗ったのを目撃した駅員が不審に思い、小田急に報告。同社から相談を受けた神奈川県警が生徒から事情を聴くなどして調べていた。
逮捕前で詳しい状況は分かっていないが、小田急電鉄の時刻表によると、新百合ケ丘~新宿間は急行で約27分。回送電車も途中、多くの駅を通過するとみられることから、時間的に車掌と女子高生が“接触”していたのは30、40分以内と推測できる。
車掌による勤務中のわいせつ事件としては、2008年6月、新八代発鹿児島中央行きの九州新幹線「つばめ」の車内で、男性車掌=当時(46)=が、同20代の女性客室乗務員を無理やり車掌室(個室)へ引きずり込み、胸をもんだり、腰に手を回すなどして、JR九州の懲戒処分を受けている。
同僚女性を、しかも列車内で襲う車掌の野蛮な行為は当時、大々的に報じられたが、今回も部外者をわいせつ目的で貸し切り状態の回送電車に乗せるという前代未聞の事件。鉄道ジャーナリストも20日、サンケイスポーツの取材に「いままで聞いたことがない。国土交通省も相当に血圧を上げるだろう」と話した。
自社の車掌が21日にも逮捕される事態に、小田急電鉄広報部は「事実について調査している段階。事実が判明し次第、厳正に対処していく」としている。
(紙面から)