ツイッターにも書いたが、1月11日の新聞報道を見て驚いた。
厚生労働省がパート労働者の厚生年金・企業健保への加入拡大の方針を固めたという。
厚生年金・企業健保の加入条件を週30時間以上労働から20時間以上に緩め、約400万人のパート労働者を国民年金・国民健康保険から、厚生年金・企業健保に移す案だ。
これが実現すると一気に400万人が厚生年金・企業健保に加入することになる。
企業の負担増は6000億円だ。
当然、流通、外食などパート比率が高い産業が大きな影響を受ける。
しかし、私が外食産業に係わっているから、反対するのではない。
もしこの案で日本の年金制度が立ち直るのなら反対しない。しかし、それはあり得ない。
取りやすいところから取ろうとしているとしか見えない。安易な発想だ。
そもそものグランドデザインはどうなっているのか、その中でこの案を位置付けるべきではないか。
この案が実現すれば、必ず企業を痛めつけることになる。結局、企業は人を雇えなくなり、売上げも落ち、結果的に税収も減ることになる。GDPにもマイナスだ。
まさに机上のプラン。官僚の発想だ。
しかし、それも良しとしよう。彼らはそれが仕事だから。
ここからが政治の仕事。このプランを受け取り、どう全体の中に位置付けるか。
国民全体の最大多数の幸福を考える彼らが、よもやこんな官僚発想を受け入れることはないだろう。政治家なのだから。