2012年1月21日 12時20分
過去最悪のトラブルとなった12年度の大学入試センター試験。異例の再試験に臨む受験生からは、不満や戸惑いの声が聞かれた。
「地理歴史」「公民」では全国最多の190人が再試験対象となった北海道大。厳しい寒さの続く札幌会場で、1浪の男性(19)は「2次試験の勉強ができる時に再試験となり、出遅れ感がある」と不満を漏らし、高校3年の女子生徒(18)は「来年は同じことが起きないよう万全を尽くしてほしい」と足早に試験場に向かった。
東京国際大(埼玉県川越市)では、約10人が再受験。高校3年の男子生徒(18)は「気持ちを切り替えて来ました。僕たちにとって一生に一回のもの。しっかりしてもらいたい」。同じ3年の女子生徒(18)は再受験すると前回の結果が無効になることから「点数が下がるかもしれないと思い迷ったが、機会があるなら受けようと思った」と話した。
一方、大学側はミスの再発防止に神経をとがらせた。2番目に多い162人が再試験の対象になった愛媛大(松山市)では、希望者10人が再受験。同大では、何度も手順を確認し、問題冊子の正確な配布を徹底した。【千々部一好、平川昌範、津島史人】