訪日外国人:震災影響 過去最大の減少率

2012年1月20日 20時35分 更新:1月20日 21時38分

 独立行政法人の日本政府観光局(JNTO)が20日発表した11年の訪日外国人旅行者数(推計値)は、東日本大震災と福島第1原発事故の影響で、過去最高(861万1175人)だった10年に比べ、27.8%減の621万9300人と大幅に減少した。減少率は、大阪万博開催の反動減があった1971年の22.7%を上回り、64年の統計開始以来で最大となった。

 月ごとの減少率では、震災発生直後の4月に前年同月比62.5%減と、月次ベースで過去最大の下げを記録した。しかしその後は官民を挙げた安全PRなどが奏功し、下落率は徐々に縮小。12月は11.7%減だった。

 国・地域別では、訪日数が最も多い韓国が前年比32.0%減の165万8100人、中国が26.1%減の104万3500人、台湾が21.6%減の99万4000人、香港が28.3%減の36万4900人などとなった。

 ただし10月には台湾と香港、11月には中国が震災後初めてプラスに転じており、同日記者会見したJNTOの松山良一理事長は「予想以上に早いペースで回復している」と指摘。国土交通省の溝畑宏観光庁長官も同日、12年の訪日数について「10年実績を上回る過去最高水準を目指したい。900万人が目安になる」と話した。

 一方、11年の出国日本人数は前年比2.1%増の1699万3000人だった。

【三島健二】

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