JR東海道・山陽新幹線で、初代「のぞみ」として高速運転を実用化した300系新幹線と、初の2階建て車両が人気を集めた100系新幹線がそれぞれ引退することになり16日、最終運行された。各駅で引退セレモニーがあり、鉄道ファンらが名残を惜しんだ。
300系は92年に東海道区間に導入され翌年、山陽区間に乗り入れ。東海道区間の最速時速を220キロから270キロにアップさせた。100系は国鉄時代の85年に営業運転開始。2階建て車両で快適さを向上させた。東海道区間で03年に定期運転を終了後は山陽区間で主に「こだま」として運用された。
この日、山陽新幹線の最終運行は、300系が午前10時52分新大阪発博多行き「のぞみ」(16両)。100系は同11時43分、岡山発博多行き「ひかり」(6両)。新大阪駅では、のぞみが警笛を鳴らして出発し、大勢のファンらが写真を撮影するなどしていた。
最終運行の切符を4時間並んで手に入れたという千葉市中央区の無職、田中光太郎さん(34)は「300系は以前、大阪に就職する時に乗った思い出の列車。引退は一つの時代が終わるようでさみしい」と話していた。
岡山駅では保育園児らの合図で、ひかりが出発。横断幕を持ったJR西日本社員らが見送った。出発前、新大阪駅から到着した300系が100系の隣のホームに止まり、鉄道ファンを喜ばせた。100系の最終運行を担当したJR西の岡島勝美運転士(51)は「運転台が高く、視界がよかった」と魅力を語った。最後の100系に乗車するために前日から駆けつけた、さいたま市の会社員、小柳健太さん(25)は「父親と旅した思い出をかみしめて乗りたい。お疲れさまと声を掛けます」と感慨深そうに話した。【亀田早苗、石井尚】
毎日新聞 2012年3月16日 11時59分(最終更新 3月16日 13時38分)
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