Updated: Tokyo  2012/03/18 16:55  |  New York  2012/03/18 03:55  |  London  2012/03/18 07:55
 

中国経済はハードランディング状態-JPモルガンのモワット氏

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  3月15日(ブルームバーグ):中国経済は既にいわゆる「ハードランディング」の状態に入っているとの見方を、米JPモルガン・チェースのアジア・新興市場担当チーフストラテジスト、エイドリアン・モワット氏(香港在勤)は示している。

同氏は14日にシンガポールで開かれた会議で、「中国の統計を見ているなら、ハードランディングをめぐる議論はやめてしかるべきだ」と発言。「中国は現在ハードランディング状態にある。自動車販売は減り、セメントや鉄鋼の生産も減少。建設株は値下がりしている。いまさら議論する必要のない、それは事実だ」と語った。

中国の温家宝首相が住宅価格はなお適正な水準には程遠いと指摘したことを受け、同国株の指標である上海総合指数は14日に2.6%下落。昨年11月30日以来の大幅安となった。温首相のこの発言で、不動産規制が経済成長を脅かしているにもかかわらず、中国政府はさらに長期にわたって規制を堅持するとの懸念が高まった。

モワット氏は昨年5月、不動産需要の停滞に反して、同市場への固定資産投資が増えていると指摘し、中国でハードランディングのリスクが高まりつつあると警告していた。同氏は金融誌インスティチューショナル・インベスターの2011年アジア株戦略部門のランキングで2位。

同氏はまた、会議後のインタビューで、「不動産需要が持ち直して在庫が一掃されることを人々は期待しているが、それが起きる公算は小さいだろう」と述べ、「中国の経済成長に再加速をもたらすような政策面での動きを示す兆しは見られない」と語った。

原題:Chinese Economy Already in ‘Hard Landing,’ JPMorgan’sMowat Says(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:シンガポール Weiyi Lim wlim26@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Darren Boey dboey@bloomberg.net

更新日時: 2012/03/15 07:12 JST

 
 
 
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