16日にパリで開幕したフランス最大の書籍展「第32回サロン・ド・リーブル」で同日、文学と災害をテーマにした討論会が行われた。今年の特別招待国に選ばれた日本からは、作家の大江健三郎さん(77)らが参加。大江さんは東京電力福島第1原発事故に触れ、「一番根本的な倫理は次の世代が生きる条件を壊さないことだ」と訴えた。
大江さんは「原発の将来を論議する人たちが世界中にいるが、すべての論客が原発はやがてはなくなると考えている」と指摘。「そのオプティミズム(楽観主義)が不思議でしょうがない。ならば今、原発を止めればいい」と疑問を呈した。
さらに人が倫理的であることの重要性を強調。「日本だけではなく、アジアの人々が水と空気によって(放射性物質の)害悪を被っている。日本の政治家が倫理的であろうとするなら、そこをよく考えるべきだ」と、原発再稼働に向けた日本政府の動きを批判した。
ドイツ在住の作家、多和田葉子さんは「日本の新聞はなぜ危険性をはっきり伝えないのかを何度も聞かれた。日本には言論の自由があると思っていたが、実はそうではなかった」と述べた。
書籍展は19日まで開かれ、出版関係者を中心に20万人の来場が見込まれている。(パリ=共同)
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