活動報告にも書きましたが、魔法世界編は完全オリジナル設定です。
まぁ、地域名とかは出して無いんですが。
後、何故か書いてたらモンハンネタが………そんなつもりなかったのに。
(元々は「そして、冒険者になった話」だった)
その辺ご了承くださいませ。
第3話:そして、冒険して狩猟した話。
魔法界に辿りついた俺は、さっそく活動を始める事にした。
時は金なり、である。
現実問題として出国の際の費用が予想以上に掛かった、
と言うのもあるんだが(必要経費なんだからしょうがない)。
まずは事前に集めておいた情報通りに、冒険者の養成所の門戸を叩く事にした。
なるだけなら名乗るだけで出来るのだが(別に冒険者カードがあるわけでもないし)、
いろはも知らずに冒険者とか危険すぎる。
そう言う冒険者志望の人間を集めて基礎とかを叩き込むような専門学校みたいな場所は
やっぱりあるのである。
勿論運営してたり講師してるのも元冒険者とか現役冒険者だったりする訳で。
入所の際に「何が出来ますか?」と聞かれたので回復・補助魔法が少々と
アイテム作成できます、と答えておいた。
ちなみに名前は流石に本名はまずいので『アルミール・カモベール』としておいた。
………うん、昔助けたオコジョ妖精の名前をちょっともじっただけなんだ。
流石に丸パクリは気が咎めた。
養成所とは言え、身分証の提示とかは求められなかったのでちょっと安心。
訳ありで冒険者やろうって人もいるからそんな物か。
まぁ、求められても偽造身分証も名前は同じなんだけど。
歳は特製詐称薬でごまかしてます。
具体的には1錠飲めば1ヶ月は持つと言う優れものである(勿論、解除薬もあるよ)。
で、一年ほどみっちりと冒険者としての修行を………と思ったのですが。
半年ほどで修了しました。
カリキュラムとしては、半年は冒険者としてのマナーと言うか基礎を叩き込まれ、
残り半年で専門職(戦士とか魔法使いとか)の履修に入るわけだったんだが、
「お前、専門職の履修は免除でいいよ」と言われた訳で。
実装された能力は使用してませんよ?
いや、常時発動型の【神の頭脳】【神の左手】はしょうがないにして。
それを抜きにしても後は実践あるのみ、と言うレベルにはあると判断された訳です。
そして、ある意味飛び級で卒業した俺は冒険者の道を一歩踏み出したわけでした。
話が前後するが、養成所に通っている段階で【神の左手】がようやく使えるように。
武器を使用した戦闘訓練が効いたようです。
そのせいで白兵戦の訓練が大変で………さっきも言ったけどこれ、ON/OFF効かないから。
体が動く、と言うか動かされている感じなのでどうにもちぐはぐになると言う。
チャンバラ剣術で神鳴流と言うその筋では有名らしい剣術を使う人と
互角に戦えるんだもん………
その人曰く「剣は上手いが戦い方はなっていない、心技体が一致していない。」との事。
いや全くその通りだと思います。
あくまでも「武器の使い方が上手くなる」だけだもんなぁ。
「戦いの駆け引き」ができるわけじゃない。
雑兵相手なら無双できても、達人クラスだと勝てなくなるそんなレベル。
この辺は自身のスキルを上げれば問題ないわけだけど………俺、基本後衛なんだよなぁ。
で、以前言っていた視覚的にルーンを隠す薬を開発してみる。
ずっと手に包帯巻きつけてるわけにもいかないし。
色塗って誤魔化しているようなもんなんですけどね。
セットになってる薬品を塗らないと基本的に色が落ちない、と言うだけで。
ちょっと売ってみたら、刺青を隠したりする薬としてそれなりに売れました。
しかし、世の中そんなに甘く行かなかった。
何故かこのルーンの部分だけは一日で薬品が剥がれ落ちてしまうと言う。呪いか?
………原因は不明。要改良です。
それはさておき。
一歩踏み出した俺は養成所の方から紹介された冒険者ギルドで色々依頼をこなす事に。
それほど規律のきつくない代わりに結束も緩い、大規模ギルドと言うよりは
養成所のOB・OG懇親会みたいな所だったので俺としては楽でした。
ぶっちゃけて言えばしがらみがそれほどないと言う。
どこかのメンバーに入れてもらって任務達成したら報酬を分けてもらって、
また違うメンバーに入れてもらって違う依頼へ、みたいな感じで。
依頼内容も荷物の移送とか、農作物を荒らすモンスター退治とか、素材を得る為の狩猟とか。
そんな中で【瞬動術】と言うのを教えてもらいました。
足に魔力(気でも可)を集中する事で瞬間的に加速すると言う短距離移動術です。
これを極めると【縮地】になるとか。
ついでに【虚空瞬動】と言うのも教えてもらえました。
空を蹴って行う【瞬動術】みたいなものです。
【瞬動術】自体の欠点-一度動き出してしまうと方向転換不可-を補う手段であり、
空中でも自在に方向転換可能になりました(空を飛んでるわけじゃないんですが)。
これで戦闘時の高速移動手段を確保した訳で。
【文珠】で〔加〕〔速〕と組み合わせると凄い事になりました。
こけたら俺が大惨事だなと覚悟するぐらい。
そうやって実績を積んで、自分に自信がついて来た辺りで
当初の目的である遺跡探索に乗り出したわけで。
この段階で既にアリバイはできているような物なのだが、
具体的な遺跡の描写とか求められると困るし。
まぁ、遺跡と言っても天然の洞窟なんかをそのまま改装したようなやつから、
明らかに人工物な物まであるわけで。
一人旅の時は〔探〕〔索〕とか使って遺跡攻略してました。
防衛システムとかもどうにもならなかったら宝具射撃とか死の線切ったりしたし。
自分の能力も使って、できる事と出来ない事の把握をしておく必要もあるし………
出来るだけ使わないようにはしたけど。
少々話は前後するけど、冒険者初めて1年ほどして(つまり、6歳くらいに)
ようやく【文珠】の二文字制御が可能になったよ!
これで対石化治療対策は問題なくいけるわけだ。
よく考えれば、【文珠】だと何個使うか分からないんだよな。
村の総人口なんか覚えてねーぞ。100人とすれば最低202個いる計算か………
できるだけストックは多めに取るようにしてるけども、足りなかったらどうしょう。
【王の財宝】も十数個単位で撃ち出す事が可能に。
まぁ、精密射撃とは程遠いので『死の点』を狙って撃ち込むとかは無理なんだけど。
後、【神の左手】を利用して宝具なども振り回してみた。
中華製夫婦剣みたいな二刀流とか、雷神の鎚みたいなでかくて重い武器とかも
余裕で振り回せました。
ノリと勢いで斬艦刀・星薙の太刀!とかやったら辺りが大変な事になったのもいい思い出です。
何で液体金属のお陰で刀身サイズ自在の斬艦刀があるのかは、俺に聞かないで欲しい。
【幻想殺し】も確認できる時に確認してみた。魔法的なトラップ、ゴーレムとかの
魔法生物も機能停止できました。
廃棄された研究所っぽい遺跡の番人やってたキメラを殺せたのは予想外だったけど。
「種別:魔法生物」に効果は絶大の模様です。
まぁ、あえて白兵戦を挑むような真似は出来るだけ慎みたい所ではあるんだけど
(その時は〔停〕〔止〕と【文珠】を投げつけて確実に動きとめてからやった、反省している)。
あ、分泌液とかは防げませんでした
(別のモンスターだが、お陰で手と言うか腕が大変な事になった)。
【白兎】も何度か試してます。ぶっつけ本番とかそれこそ問題だと思うんで。
最終形態で大型の竜種とか相手にしてみましたが、やっぱり攻撃力不足と言うか
決め手不足が問題点。
いや、物凄いスピードでかっとんでソニックブーム引き起こすだけで大概なんですが。
ARMS殺しは実装されてませんでした。まぁ、他にARMSいないししょうがないや。
後、最大の問題点は最終形態時は他の能力が起動しないこと。
つまり、【白兎】の能力のみで相手しなければならないと言う………。
どっかのゲッターみたいに、とっさにチェンジを繰り返すのは流石に無理でした。
体の負担が本当におかしい。
10分やってそのまま倒れて、そのまま全裸で翌日丸一日寝込んだぐらいには疲労した。
人のいない所でよかったぜ、全く。
まぁ、傍から見るとでかい怪物がいきなり全裸の少年になったかと思うと
また怪物に戻るんだからちょっとシュールだ。
話を戻そう。
遺跡で見つけた物品とかは基本売るようにしてます。
どうしても欲しいのは宝物庫の中に突っ込んでるけど。
場合によったら遺跡で朽ち果てた冒険者達の成れの果てとかあったりするんで、
そういう遺品もできるだけ持って帰る様にしてます。
ギルドの方に回したりして、遺族の方に渡ればいいなぁ、と。
偽善だけどしないよりはマシさ!
と言うか、持って帰るだけなら凄い楽なんだ。
問題は個人の積載容量を明らかに越えた量を表立って持って帰れないと言うことであって。
その辺がネックだったので暇な時に異次元バックとも言うべき
トランクケースサイズの物を製造してみたり。
容量が無限なわけでは無いけど、鞄の中の空間を弄って見た目以上に収まるように
設計した一品です。あ、生物は入れられません。
ちょうど滞在先の街で余分に作った一つを売ってみたら凄い値で売れました。
………そりゃそうか。
影魔法の応用で自分の影を倉庫に設定できるらしいけど、そっち方面はさっぱりだからなぁ。
天は二物を与えずである。
………いや、この場合はこれ以上とか贅沢言ってるんじゃねえ、か。
後、複数で遺跡潜った時の為に特製眼鏡を作ることにしました。
魔力なんかの解析とか、熱源探知とか、超音波視覚なんかを
眼鏡のつるに仕込んだダイヤルで設定できる万能眼鏡です。
勿論、魔眼を防ぐ為の処理なんかもばっちり。
この対魔眼処理(と言うより、最終的に対精神魔法処理になってた)は、
最低でも月一でやり直して効果の強いのにしてます。
肉体的な防御力はさておき、精神的な奴を防ぐ手段が少ないんで。
人前での攻撃手段は相変わらず『魔法の射手』と『武装解除』、
それから養成所で学んだ護身レベルの戦闘術ぐらい。
『魔法の射手』とは言っても100矢くらいは余裕でぶっ放せるんですが。
後、バリエーションを持たせて射出スピードに強弱を持たせたり、
ただ直進しない飛び方をしたりさせてます。
どの道追尾機能は持たせられるんだけど、迎撃されにくい手段を用意するに
越した事は無いという。
後はひたすら防御結界張ったり、回復魔法したり、拘束結界設置したり、
自作ポーションを投げつけたり渡したりして援護したりです。
それに伴って、ポーションシューターと言う魔法銃みたいな奴を作成してみました。
その名の通り、薬品などを遠距離へ打ち出す銃型の射出装置です。
これで離れた味方への支援が楽に出来るように。
腕前の方は【神の左手】でカバー。
業界入って1年(俺、実年齢7歳)もすると、
「後ろからの援護がここまでありがたいと実感したのは久しぶり」
と言われるぐらいのレベルには達したようで。
俺としては嬉しい事です。やっぱり褒められると伸びます。
そうやってるとそこそこ有名な冒険者、と言う認識をされ始めたらしく、
一筋縄ではいかない依頼なんかを頼まれることも。
大型モンスター(竜種等)の捕獲とか、退治とか、撃退とか。
しかし、一番てこずったのは何と言っても吸血鬼退治である………いや、本気で大変だった。
真祖吸血鬼マジ強い。
依頼内容の詳細は守秘義務のため語れないが、
魅了の魔眼で前衛が操られるハメになってPTが半壊。
接近戦は剛力無双だし魔法の威力も恐ろしいし、本気で死ぬかと思った。
(久々に人間サイズの敵に本気の瞬間防御障壁を素手で(!)ぶち破られてマジ焦った、
慢心しすぎだ俺)。
結局、その場で無事だったのは俺だけでした。後のメンバーは吸血鬼化されてしまった状態に。
何とか逃げ出して(覚えてよかった【瞬動術】。そして【文珠】様様だ、いやほんと)
体勢を整え、そいつが1人の所を宝具全弾発射でぼこぼこにした後『点』ついてやりました。
ちなみに、吸血鬼に【幻想殺し】は通用しない模様。
儀式魔法とかで吸血鬼になるとか聞いてたから通用するか、とも思ったんだが
「種別:吸血鬼」らしいこいつらは。
吸血鬼化されたメンバーは親吸血鬼が死んだ時点で吸血鬼化治療薬作って飲ませて
何とかなりました(親が死んだら解けるかと思ったけどそうでもなかった)。
………本当に大変だったのは、この後元に戻ったメンバーに完全後衛型の俺が
どうやってあれを倒したのかを誤魔化す事だった訳ですが。
結局、【文珠】で全員で何とかかんとか倒したように〔誤〕〔解〕させる事にしました。
吸血鬼を倒した後で吸血鬼化治療薬飲ませたんじゃないか、と。
みんなごめん………本当は嘘なんかつきたくなかったが流石にバレると悪目立ちすぎる。
この手の使い方はほんと自重しないとな………
これを機に、抗吸血鬼化薬の研究開発・製造に乗り出すことに。
もう吸血鬼と関わる事なんて無いと思うけど。
と言うか、何百年物の真祖クラス吸血鬼とかもう勘弁して欲しいです。
その時の吸血鬼の本拠地で分け前としてもらったのが俗に言う『別荘』である
(一番の功労者だから持っていけと言われました、本当に感謝)。
ぱっと見はボトルに入ったジオラマ模型みたいな感じなんですが、
付属の魔方陣に入るとあら不思議!別世界がそこに!!
邸宅………と言うか城を中心に、密林やら砂漠やら火山やら森丘やら雪山やら樹海やら。
どこの狩猟ゲーだよ。
『別荘』に入るとそこは妖精郷でした、さあここの謎を解き明かそう!
と言われてもそれはそれで困るんだけど。
中央の城にある魔方陣から各エリアに移動可能で、ちゃんと拠点も出来てました。
勿論、実際にモンスターもいたよ!
後に城に残された文献を紐解くと元々の『別荘』の持ち主は生物、というか
モンスターの研究をやってたそうで。
つまり、ここは巨大なモンスターの動物園と言うか、
保護・飼育・研究施設のようなものだったとのこと。
問題は製作者の意図しない勢いでモンスターが大量に繁殖したと言う事で………
結局人の領域を確保する為に結界を張るだけで一杯一杯だったらしい。
そして放置された?この施設は生態系が進化してこんな有様になってしまったと言う事である。
俺にとっての幸運は、詳細なエリア地図とモンスター図鑑、植物図鑑等があったと言う事で。
普通に世間での希少種がたくさん生息してたり、絶滅種が生息してるっぽい。
………まぁ、本格的に使うとなると調査しないとならんだろうけど。
城自体も探検してみました。
入ったら女性型自動人形がお出迎えしてくれました。
精巧な着せ替え人形を等身大にしてメイドロボに仕立てた感じ。
ケットシーとかじゃなくてよかったです。
名前は特に無く、この『別荘』と言うか城を建てた時からずっと稼動してるそうです。
どうやって稼動してるんだろう、と思ったんですが野暮なので聞くのは辞めました。
下手に聞いて「心魂機関」です、とか言われても困る。
同型機が(本当に同じ顔、髪の毛の色と服だけ違う)何機かあって、
城などの施設の維持等を務めてるそうで。
俺、侵入者にならないの?と聞いたら、いくつかの質問をお許し下さい、
と質問してきたので答えました。内容をダイジェストでどうぞ。
「貴方の心臓はいくつ?」1つです。
「貴方の血は何色?」赤いです。
「貴方の左足の指は何本ですか?」5本です。
そんな感じでいくつか質問をされて、問題ありませんと返されました。
………どういう基準なのかさっぱりわからん。
ちなみに、ご主人様は例の真祖吸血鬼が2代目だったようです。
つまり誰かが作った『別荘』をあの吸血鬼がちょろまかしたか奪い取ったかした、と。
その吸血鬼も死んじゃったんだけど、と言うと、
では新しいご主人様ですね、と宣言されました。
いやいや、そんなのでいいのかあんたのご主人様は?
構わないそうです。要はこの『別荘』を使う人なら誰でもいいようで。
しかし、裏を取るぐらいは考えるべきだと思うんだがなぁ………
いや待て、嘘をついたところで前の持ち主が戻ってきたら牙を剥く可能性もあるのか。
この自動人形にどこまでの性能があるのかはわからんけど。
で、色々城内を案内してもらいました。
流石に宝物庫や武器庫まではなかったけど図書室と言うか書庫はあったのでラッキーです。
後、資料室とか研究室とかいった類の物も。
変わったところでは時間調整室なるものが。
団体で入った場合、ちょっとしたずれで滞在できる日数が変わるので
それを調整する為の部屋らしい。
後、この中央の城の地下にもダンジョンが広がってると教えてくれました。
怖くて確認してません。地図も無いし………。
後、この『別荘』の中は時間の流れが変わっているらしく、ここの一週間は外の1時間のようで。
専用のカレンダーまでちゃんと置いてあります(1ヶ月はきっちり35日)。
ここで1ヶ月過ごすと外では5時間、仮に1年(12ヶ月)過ごすと12×5で
二日と半日(60時間)経っている、と。
最大の欠点は、『別荘』に入ると一週間きっちり経たないと外に出れない、と言う事だ。
やる事が多いと大歓迎だが、ちょっと休憩のつもりではいると暇になるな、これは。
まぁ、幸いにして時間は有り余っていると言うか吸血鬼退治と言う大物仕事
(一生に一度あれば十分レベルだそうな、そりゃそうだ)のお陰で心身ともに疲れたわけで。
下宿している宿屋に戻って暫く充電し、『別荘』の方に取り掛かることにしました。
その間に何かあったら困るのだが、下宿先の方は問題ないだろう。
払うものさえ心持ち多めにちゃんと払っておけば下手な詮索とかしない所を選んでいる。
それに、ここの管理人さん(女、未亡人。死んだ冒険者の旦那の遺品渡した縁で知り合いました)
には色々世話したり世話してもらったりしています。いろんな意味で。
切欠としては、遺品渡した時に酒に付き合ったら酔った勢いで襲わ………おっと、この先は無し。
ともかく信用は出来る。信頼が出来るかどうかは別にして。
念の為に部屋に簡易阻害結界を張っておいてこの部屋を意識しないようにはしておいたけど
………これで死んだら俺マジ孤独死だな。
一週間1時間なのでそこまで神経質になる事も無いのだが、念のための措置である。
と言う訳で再び来ました我が『別荘』。
まず手をかけたのはエリア地図と図鑑の確認。優先するのは前者で。
全部見つけようとするとどれだけ時間かかるやら………
事前に用意しておいた冒険者用セットを担いで、いざ出発である。
(この時【王の財宝】の中に放り込まなかったのは浮かれていたからに違いない。)
まずは、楽そうな森丘からスタート。
森丘踏破に実時間で60時間掛かりました………はい、1年です。
こ、こんなに広いとは想定外だったわ、いやマジで。
道というか地形そのものは地図のお陰でわかってるので道に迷う事はなかったんだけど。
それでも、生態系の進化かあるはずの道がなかったり、獣道ができていたり。
その辺のマッピングも出来る範囲でこなしつつ、やり遂げました。
モンスターに関しては襲ってくる奴と、食料調達時にのみ交戦する事に。
いや、素材になるモンスターとかもいるから大変美味しい場所なんですけどねここは。
それ以上にここはできるだけありのまま残しておかなければならない場所に違いない、
と自然保護派みたいな事を思ったり。
モンスターだけじゃなくて、植物とかキノコとか鉱石とか昆虫とか魚も
今ではそうそうお目にかかれない種類がごろごろある始末で。
錬金術師的な目から見てもここはいい所です。
そうそう資源が尽きる、って事もなさそうだし。
そもそも、『外』の大体2週間が『別荘』の約6年に相当する訳で………
1ヶ月で12年ちょいだし、完全に根絶でもしない限りは大丈夫か。
もしくは生態系を著しく狂わせるような何かをするとか。
いったん外に出て、手に入れた素材なんかを売り払いつつ再びアイテム作成に着手。
『別荘』の残りエリアは密林・火山・雪山・砂漠・樹海。城の地下ダンジョンは一先ず無視。
樹海はさておき、後はちょっくら環境が厳しそうなのでそれを打開する装備を作ることに。
耐寒・耐熱効果もある『究極技法』と呼ばれるものもあるんですが、ちょっと俺には無理でした。
何でも反発しあう気と魔力を合成させるとかどうとか………俺、気の方はさっぱりなんですよね。
魔法使いなんだから当たり前と言えば当たり前なんですが。
それはさておき、温度・湿度調節型フード付きコートを開発してみました。
こいつを着込んでいれば大抵の環境は快適、とまでは行かなくても不自由しないぜと言う。
まぁ、それでも念の為に耐寒装備は充実させた状態で雪山行ったんですが。
………何故雪山か? 俺、暑いより寒い方がまだマシだと思ってるんだ。
ほら、夏は全裸になっても涼しくならないけど冬は着込めば暖かくなるっしょ?
そしてやっぱり大体1年後。俺は戻ってきた。
ごめん、寒いにも限度があるわ。何度凍死を覚悟した事やら。
雪山と言っても全部が極寒地域とかと言う訳では無いんだけど、それでもつらかった。
何が一番辛かった、って最大の切り札でもある【白兎】の使い所が難しかった事。
だって、雪山よ? 吹雪いてる雪山で全裸なんてなったら死んじゃうよ俺!
幸いにして使うことなんてなかったわけですが。
必死ぶっこいて逃げたり宝具撃ち込んだりしてどうにかした。
吹雪とかのせいで地図が使えないこともあって、予定より時間がかかったなぁ。
この後、砂漠・火山・密林・樹海の順番で踏破していきました。
大体それぞれ一年かかってる計算です。
つまり、ここをコンプしただけで6年掛かっている計算に。
実際にはトータルで15日しか掛かっていないと言うこのマジック!
………まさか詐称薬使わずに済むようになるとは思わなかったぜ
(実年齢:まだ7歳。肉体年齢:13歳)
うん、13歳の割には背丈があると言うか。15,6ですと言っても通じると言うか。
宿の管理人さんに素の状態で出会っても不審がられなかったから問題ないはず。
さて、次は図書室の探索だな………
本来はこの後、図書室の探索から研究、そして………
と続く話だったのですが、ちょっと長すぎたのでここで切り。
しかし暑いですね。
皆さん、熱中症とかには気をつけましょう。
8/19
投稿。
タイトルに「:」を入れ忘れたので入れなおし。
細かな部分を手直し(「た」→「る」など複数個所、行など)
8/20
感想にて指摘があったので追加訂正。
流石にアイルーは自重した。
別の方面に自重しなかったけど反省はしない。
後、それに伴っての変更と文章のおかしかった所を訂正。
眼鏡の設定を追加。魔眼どころか精神系を防ぐぞ!
+注意+
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