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相変わらず行間と言うか、行がおかしいです。
すいません。

後、紹介文は改行とかできないんですかね?(改行タグ効くのかな?)
なんかみっともない……
第1話:そして、俺が生まれ育って死にかけたという話
物心がついた2、3歳の頃。
ようやく俺は『前世』を思い出した。
正確には思い出したわけではなくて、『前世』に関する事まで頭が回り始めた
という事なのだろうが些細な問題である。
今の俺がどういう状況なのか、軽く確認をかねて説明してみよう。

ここはどこ?:イギリスのウェールズ地方のとある小さな村。
私は誰?  :ネギ・スプリングフィールド。性別、男。

………そう、俺は『ネギま!』の世界に転生してしまったらしい。それも、主人公に。
本編に関しては知らない。正直、名前は知ってるが話の内容はさっぱり、と言う奴である。

まぁ、本当にここが『ネギま!』の世界とは必ずしも限らない。
よく似た全くの別世界の可能性もある。
実は俺は同姓同名の別人で何事もなく村で一生を平凡な村人で終えました。
で終わる可能性だってあるのだ。

それに、だ。
仮に、ここが『ネギま!』の世界で俺が主人公の『ネギ・スプリングフィールド』だとしても
原作をトレースする必要もあるまい。
まさか今存在している場所が漫画の中の世界と言う訳ではあるまいし、原作から逸れても
原作者の作品は変わらないだろう。
………いや、最終決戦時に「ここは二次元の世界なのだ!」とラスボスが言い出したら
それは知らん。
と言うか、そんな事になったら神殺しという名のチェーンソーで神を叩き斬ってやる
(きっと【王の財宝】の宝物庫には入ってると信じてる)。

当面の俺のやる事は、ひたすら地力を蓄える事である。
仮に主人公なら主人公補正の影響でトラブルが向こうから転がってくるのが確実なのだから。
とは言え、今の俺は非常に非力である(幼児なのだから当然と言えば当然であるが)。
実装された能力を確認もしてみたが、どれも発現する様子は無い。
レベルが足りないのだろう、きっと。
では、レベル上げと言いたいがこの歳で動ける範囲なんて限られる
(精々が村の外れの湖だ)し、この体で出来る事も限界があるわけで。
今確実に出来る事はひたすら本を読んでこの世界の知識―特に魔法関係
(そう、この世界は魔法があるのだ!)―を集める事ぐらいである。
幸いにして、今の俺は前世に比べて遥かに天才なのだ。
「媚びろ~、媚びろ~、俺は天才だ!」と言いたくなりそうな位には。
【神の頭脳】の補正だろうか? 読み書きも『前世』以上のレベルで習得したし。
英語の成績が悪かった『前世』に比べれば格段すぎる進歩とも言えよう。

しかし、父親も母親もいないとか。
何でも父親は『千の呪文の男』とか『サウザンドマスター』とか言う世界を救った英雄らしい。
ふーん。
母親に関しては………誰もが口を閉ざすとかどういう事だ。
行きずりの売春婦とかそんなスキャンダラスな存在のか。
生きてるにしろ死んでいるにしろ、どこか遠い所にいる事は確実である。
しかし、離れを借りての実質1人暮らしとはどういった理屈だ! 幼児虐待か!? 
俺は神話になった少年か!!
………本当にこれ、幸せになれる転生なのか?なんかこう、違わない?
いやまあ実際、虐待か!?とか言ったものの村の人とか親身に面倒見てくれますよ? 
スタン爺さんとか幼なじみのアーニャさんのご両親とか本当にお世話になってます。色々と。
あれか、『終わりよければ全てよし』的考え方か。神様の考える事はわからん。

そうこうやってるうちに、アーニャさんから杖を貰いました。練習用の。
これで魔法の練習もできるな、と大喜びした物です。
とは言え、周りから借りてきた本を読む作業も疎かにする訳には行かず。
結果、一日のライフサイクルが、

朝:起きて飯を食う、その後部屋でひたすら本を読む
昼:飯を食う、その後外に出て魔法の練習とか能力の確認をする
夜:帰ってきて飯食って風呂、その後就寝するまで本を読む

時々(しょっちゅう?)アーニャさんが襲撃をかけてきたりしますが、大体こんな感じ。
正直構ってくれるのはありがたいんだけど………迷惑だ何て言うと失礼だよなぁ。
遊んでいる暇があるなら、1ページでも本を読みたいと言うか。
まぁ、ここまでやって実は『同姓同名の別人』だと吹くしかないのだが、
父親が英雄だと言う事は、原作世界に間違いないと判断してる訳で。
となると、いつの日か大変なトラブル-下手を打つと死ぬ-が襲い掛かってくるのは確実である。
………俺はこんな所で死にたくない。しかし、英雄の息子とか死亡フラグ満載な気が!

そして、実装された能力ですが全く出る気配がありません。
宝具を引っ張り出そうとしても出てくる気配もなく、文珠とか論外。
ルーンなんて掠れ字ほども見えない。
死が世界に満ちてるだなんて台詞も吐けそうに無いし(見えないに越した事は無いんだが)、
幻想はぶち壊せない。ARMS?お察し下さい。
まぁ、この歳でそんな物ががしがし出てきたとしても、逆に異端扱いされるから
いいと言えばいいんだろうけど………本当に実装されたのか?
実は性質の悪い詐欺にあったとかそういうオチが待ってるとかマジ勘弁ですよ。
好意的に解釈すればリミッターがかかっている、と考えるべきなんだろうけど………なぁ。

あ、魔法の方に関しては初歩の初歩である着火は余裕でした。
今は魔法の射手と対物理・対魔法障壁の練習してます。
発動のプロセスが体系的に理解できるなら、発動させるのは楽なようで。
理解できない物よりは理解できてる方がやりやすい、と。
読んでてよかった魔法関係の学術書。
とは言え、魔法の射手は3発が精々だし障壁は確かめようが無いし………
前途多難な感じです。
ちなみに属性は風、光、そこから派生する雷が相性がいいようで。

そんな感じで春夏秋冬と時は過ぎ………ある雪の日。
その日も俺は、いつもの村はずれの湖で釣りをしつつ読書にいそしむ、
と言う日課を繰り広げていた。
そうこうしてると、雪がちらつき始めて来たので、続きは家で読むかと考えて撤収作業に入った。
よくよく考えてみれば、今日は従姉のネカネさんが帰ってくる日である。
(俺が頼んでるのもあるけど)毎回読みやすい本とかをお土産に持って帰って来てくれるので、
大変助かっています。
何だかんだで天才っぽいこの頭脳でも、大人向けの学術書を予備知識抜きで読むのはかなりの難問なのだ。
正直、頭に入れてるが理解はしてない、と言う部分が幾つかあったりする。
やっぱり基本は大事だね!
さて、何の本を持って帰ってきてくれたかな………と村まで考えながらたどり着き、それを見た。

燃え盛る村。
崩れ、跡形も無い建物。
石となった村人達。

一体、何がどうなってこうなった!? いきなり俺人生のピンチか!!
等と思っていると、目の前には接近中の異形の怪物が。
ほとんど反射的に魔法の射手-属性:光-を詠唱、相手にぶち込んで逃げ出す!
後ろを振り向くと効いてない!!
そりゃそうだ、3歳児の魔法があんな大人よりもでかいデカブツに効いたらそれこそ問題だ。
その辺は俺も分かってるので顔面狙って打ち込んで怯みでもすればな、と思ったのだが。
もう必死で走ってはいるのだが振り切れそうに無い、と言うか遊ばれてるよこん畜生がっ!
振り下ろされた腕から身を護る為に対物・魔法障壁を展開、障子みたいにあっさり破られて
近くの建物の中に窓ガラスをぶち破りながら吹き飛ばされる。
それでも勢いは止まらず、壁にぶつかる事でようやく止まるも、口から血を吐いた。
向こうとしては遊んでるんだろうがこっちからすればあの一撃が致死クラスの打撃じゃねーか! 
今生きてるのが不思議なくらい。
立ち上がることも満足に出来ず、突き破った窓ガラスの方を見ると口を開けて
何かエネルギー充填殺る気満々の怪物が!
魔法、と言っても杖がないっ!
どこ行ったっ、さっき吹き飛ばされた時にどっか飛んでいったか!?
まずいっ、死ぬっ! こんな所で死にたくねーぞっ!!
どこで人生のフラグ間違えたっ?、あれか『転生したのが間違いでしたね』と言う奴かっ!!

次の瞬間、俺の頭の中で声が弾けた。
〔能力使用のリミッターが解除されました、よい人生をお送りくださいませ〕と。

グッドタイミングっ、だが遅いっ! と言うかこれのどこがよい人生かっ!!
そう思いながら放たれた光芒に右手を突き出す! 光芒を掌で受け止め………消滅させる。
怪物がうろたえた?(表情なんて分からん)隙に自分の能力を確認。
幾つかいまだに使用不可の能力がある?
使用不可な理由は不明だが、気にしている場合でもない。
この場合は、こいつを使うしかないかっ!

「【白兎】………あんたの力、全力で借りるぜ!」

次の瞬間、俺の意識は一旦弾け飛び-空から落ちるような感覚-そして再び再構成した。
そして俺の姿は、異形となる。
兎と人が混ざったような姿に、蝙蝠のような大きな翼。
これこそが、オリジナルARMS【白兎(ホワイトラビット】。
オリジナルの中では一番戦闘力はないと言っても過言では無いだろうが………
これで十分すぎる!
相手が認識困難なスピードで接近、そのまま首を圧し折ってやった。

後はこの調子で、この村を襲った怪物どもを全滅させるだけ。
翼を使って飛び立ち上空から俯瞰、怪物の同類らしい奴を見つけると
そのまま叩き潰す作業に入る。
正直、これは戦いではなく作業なのだ。
高高度から相手を確認→そのまま突撃→ぼっこにする、と言う流れ作業。
経験値にもなりゃしない、と言うやつである。
気をつけなければならないのは、ソニックブームとかの発生で石像を壊さないようにする事だけと言う。

だが、そんな俺の快進撃も終わりを迎えた。
強烈な雷の奔流が、怪物の数体と戦闘だった俺を飲み込み、吹き飛ばしていったのだ。
そして、俺の意識は黒い闇へと落ちて行ったのである。

畜生め、俺の人生終了かよ。

………そう思っていた時期が俺にもありました。
目が覚めたのは病院のベッドの上。
全身包帯まみれでまるでミイラみたいになった俺がいましたとさ。
生きててよかった。いや、本当に。
そんなに長い文を書いたつもりではなかったけど予想外に文章短くてびっくり。
ですが、今の俺の限界がここまでです。

8/17
投稿、同日やっぱり行のおかしいところを訂正。
【王の財宝】が『王の財宝』になっていたのでそれを訂正。
細かい点をちょこっと手直し。


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