経済の死角

一っ風呂浴びに帰宅していた班目春樹・原子力安全委員長と突然の東京電力爆破予告/
スクープ公開!
『海江田ノート』原発事故との闘い

2012年03月16日(金) フライデー
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4月9日、福島第一原発を視察し、吉田昌郎所長(右)と会談する海江田氏。初公開となる貴重な一枚である

 本誌記者の目の前に、3冊のノートがある。ノートの持ち主は、福島第一原発の爆発事故に中心となって立ち向かった人物である。

 海江田万里・元経済産業相(63)。彼は事故直後から、原発を管轄する担当大臣として、誰が、どこで、何を語り、事態がどう推移したかについて克明に記録してきた。その海江田氏が本誌に口を開いた。

「このノートは、事故直後から私が経済産業相を辞任するまでの176日間の、原発との闘いの記録であり、私が実際に目の当たりにした真実の記録です。

 今年に入って、原子力災害対策本部など政府の震災関連組織で議事録が作成されなかったことが明らかになり、政府の情報管理の杜撰さが厳しく批判されています。しかし、私はそこに参加していました。私のノートを、事故から1年が経過する今、世に出そうと思います。

 事故直後は走り書きですが、東京電力の本店に統合対策本部が設置され、そこに常駐するようになってからは克明なメモを残しています。このメモの中には、公になっていない場面で誰がどんな発言をしたのかを記してあります。

 私に今できること、それは、人々の記憶から震災の時、何があったのかが抜け落ちていく中、〝生〟の記録を後世に残すことです。この記録は、還暦を過ぎた私が見届けることのできない、30年後、40年後に必ず意味を持つはずです」

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