白鵬、7連勝!横綱昇進口上「精神一到」が軍配デザインに…春場所7日目
スポーツ報知 3月18日(日)8時3分配信
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旭天鵬を上手投げで下した白鵬 |
満員御礼の館内に、ため息が漏れた。白鵬が左からの上手投げで旭天鵬を土俵下まで転がした。5秒8で決めた横綱の強さに、大阪のファンが静まり返った。「しっかり受け止めて、すかさず上手投げにいった。力強い相撲を見せたというところかな」。全勝を伸ばした東の支度部屋。白星は当然とばかりに胸を張った。
ひとつの刺激が、白鵬の背中を後押ししている。横綱昇進の伝達式で述べた「精神一到」の四字熟語が、このほど行司の軍配に描かれたのだ。製作したのは長年にわたり横綱を支援する岐阜市内で会社を経営する山田喜久二(54)さん。「精神一到」は、中国の宋代の儒学者である朱子の言葉で「精神を集中し努力すれば、どんな難しいことでも成し遂げられる」との意味がある。
関係者によると、感銘を受けた山田さんが土俵を裁く行司の軍配に、この言葉を込めたいと考え、製作した。素材はけやきで輪島塗。同じ立浪一門の大島部屋に所属する幕内行司・木村寿之介に贈呈し、使っている。行司の軍配に描くデザインに決まりはなく、模様や漢詩などの文字、家紋などが主だ。横綱が昇進の伝達式で述べた言葉が描かれた例はなく、寿之介は「横綱の言葉なので、非常に重く私自身も受け止めながら裁きに努めています」と神妙だった。
白鵬は口上が軍配になったことに「うれしいですね。私から寿之介さんへ言葉のプレゼントです」と明かした。中日に栃ノ心を破って8連勝すれば、史上最多の7場所連続ストレート勝ち越しの記録となる。軍配にも刻んだ「精神一到」を貫き、新たな歴史を塗り替える。
◆軍配 戦国時代に武将が指揮するために使用した。江戸時代になり、行司が勝負の判定で使うようになった。現在は卵形が主流で材質は、けやき、かし、したんなど。重さは750グラムから1キロほど。デザインに規定はない。表面に漆が塗られ、両面に模様、字、家紋などが描かれているものが多い。柄には房が付けられ、ひもの長さは360センチで、階級によって色分けされている。
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最終更新:3月18日(日)8時3分
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