※ すべての機能を利用するには、JavaScriptを有効にしてください。

囲碁ソフトがトッププロの棋士に勝利

3月17日 19時45分

囲碁ソフトがトッププロの棋士に勝利
K10037969611_1203171949_1203171950

囲碁のトッププロの棋士とコンピューターでは世界最強と言われる囲碁ソフトとの対局が東京で行われ、ハンデをつけた対局ながらコンピューターが棋士に勝ち、チェスや将棋だけでなく、囲碁でもコンピューターの実力が急速に向上していることを示しました。

対局は東京・調布市の電気通信大学で行われ、名人や本因坊など多くのタイトルを獲得した経験がある61歳の武宮正樹九段と、コンピューターでは世界最強と言われる「Zen」というソフトが対局しました。
対局は持ち時間30分で、1局目はコンピューターが碁盤に石を5子置くハンデをつけた結果、序盤から手堅く打ち進めたコンピューターが武宮九段に11目差で勝ちました。
このあと、ハンデを4子に減らして2局目が行われましたが、碁盤を広く使うコンピューターに武宮九段はなかなか逆転の機会を見つけられず、コンピューターが20目差で勝ちました。
コンピューターと人間との対局は、将棋では今年1月に公式の対局でプロの棋士がコンピューターに敗れた例がありますが、囲碁は将棋やチェスに比べ手数が多く、形勢判断が難しいとされ、プロの棋士とは実力にかなりの開きがあるとみられていました。
今回は公式の対局ではありませんが、4子のハンデでコンピューターがプロ棋士に勝ったのは初めてだということです。
対局のあと武宮九段は、「4目程度の差で勝てるかと思っていたのですが、想像していたよりソフトはずっと強かった」と話していました。
「Zen」は日本の2人の技術者が開発したもので、ハード面の設計に当たった加藤英樹さんは、「まさか勝てるとは思っていませんでした。今後はハンデがなくてもプロ棋士に勝つことを目指したい」と話していました。