古里原発1号機の非常用ディーゼル発電機が、今なお停止状態にあることを受け、知識経済部(省に相当)は、今月中に全国の原発に設置された非常用発電機42台の特別点検を実施することを決めた。専門家は「政府はこれまででたらめな点検ばかりしてきた。形だけでなく、徹底した点検が必要だ」と指摘している。
■韓水原と監督官庁の職務怠慢
非常用発電機とは、原発の電源が途切れた場合に非常用の電力を供給する重要な装置で、今回問題となっているのは、先月9日に電源喪失事故が発生した古里原発1号機の非常用発電機だ。当時、古里1号機は計画点検期間中で、非常用発電機1台は分解されて整備が行われていたが、この時点で稼働するはずのもう1台が、実際に電力供給が途絶えた時に作動せず、電源喪失事故が発生したのだ。
これに対し、韓国水力原子力(韓水原)や原子力安全委員会など監督官庁は、問題の深刻さをまったく理解していなかった。原子力安全委員会所管の原子力安全技術院(KINS)は、事故後に行われた非常用発電機の性能検査で「問題なし」との判定を下していた。ところがKINSが15日に再度点検を行ったところ、問題の発電機はその時点で停止していた。ソウル大学原子核工学科の徐鈞烈(ソ・ギュンリョル)教授は「足が不自由な人間に短距離走をやらせるようなものだ」「韓水原や原子力安全委員会など、監督官庁の職務怠慢は絶対に見過ごせない」と批判した。
■問題が発生したワケは
原発は毎月1回ずつ非常用発電機の性能検査を行い、また1年6カ月ごとに事故防止のための定期点検を実施している。性能検査とは非常用発電機を稼働させ、10秒以内に本来の出力まで到達するかチェックするもので、原発の中央制御室(MCR)に勤務する作業員と十数人の下請け作業員、測定の専門家、KINSの担当者らが立ち会うことになっている。