微笑禅の会会報 平成24年2月号


半月ほどまたネット会報が遅れてしまいました。申し訳ありません。

まず、個人的には足の障害の治療や母の介護、また様々なトラブルの処理などで
自分でも、よく生きているなぁ、と思うほどの激務と心痛の毎日ですが、少しずつリハビリに取り組み、晴れている日は放射能に汚染された花粉の中を100メートルぐらいですが歩くようにしています。
 担当医は、無理しないように、と助言されますが、少しだけ無理したほうが血行もよくなり、体も温まり、健康にはいいみたいです。運動療法ですね。

次いで、毎年会計報告をすることになっていますので、ここに記しておきます。RJP基金の会計報告をご覧頂けばお分かりの通り、収入はゼロで支出ばかりですから、会計報告というレベルではありません。

特に痛かったのは一昨年末の退院後、ロータス人づくり企画のHPを立ち上げ、以前の「那田尚史の部屋」の愛読者に移動して頂き、順調にアクセスが伸びていたにも関わらず、ウィルス感染でリカバリーせざるを得なくなり、PC部品の交換、また体調を崩すなどして、新たに立ち上げるのに2ヶ月ほどかかったことです。NTTのセキュリティソフトを入れていても一晩に200以上のウィスル感染があり、一週間後に開くと2千数百になっているという状態で、NTTのリモートサポーターが「そんなにヒドイ例は聞いたことがない」と答えました。


なお、見性体験記の出版の件については過去にも記しましたが、新たに数社に査定をして頂いています。数々のヒット作を生み出して映画化やテレビドラマ化された「文芸社」のほうは、自費出版の手伝いということでは未だに生きており(月に5本の原稿が選ばれ、確実に売れる2本は同社が出版し、残る3本は自費出版として融資のアドバイスをするシステム)、以前よりも遥かに安い金額を用意すれば出版可能なのですが、これもリスクがあるために判断を保留しているところです。ご承知の通り、出版業界も大不況で、結果的に芸能人の子育て日記とかインチキな占い本とか、要するにテレビに出ている有名人の本(大抵ゴーストライターが書いています)は出版しますが、私の書いた体験記や研究本などは実質的に自費出版、つまり仮にギャランティーがあったとしても資料代のほうが遥かに高い、というのが現状です。
 ロータス文化学院の講師でもある牧野守先生によれば「心配しなくてもそのうち出版社のほうから頭を下げて原稿依頼に来るよ」とのことですが、私もいつ倒れるか分かりませんので、早めに手を打ちたいと思っています。この体験記にこだわらず、時間と体調が許せば映画批評やエッセー、小説なども方面でも原稿をまとめたいと思っています。あまり真剣に書いたものよりも冗談半分で気晴らしに書いたもののほうが評判がいい、という不思議な反応があります。

そうそう、「寝禅の工夫」についても書いてきましたが、目を閉じて寝た状態での呼吸法やイメージトレーニングは非常に困難です。これはその人の病状やストレスの度合いによります。私の場合は眠りにつくときは実践していますが、朝は無理やり起き上がって椅子に座り丹田呼吸をするのが一番楽ですね。 白隠禅師が仙人から伝え聞いたという軟酥の法はhttp://nanso.genkikai.co.jp/ で見ることが出来ます。本来寝た状態でこのイメージトレーニングをすると記憶していますが、この動画では座っていますね。禅における法悦境や見性は、基本をしっかり身につけた上で各自の工夫ですから、これは絶対、というマニュアルは無いと思っていいでしょう。が、苦行ではなく趣味娯楽、快感の追及と考えて、息を吐くのでなく毛穴全体から漏れていくイメージ、これが秘訣でしょうね。

というわけで、今月号の会報を終わりにします。皆様の健康と繁栄をお祈りいたします。

そうそう文化人類学、言語学の権威で院生時代に可愛がられた西江雅之先生に、ある用件(英語の教授法)で電話したところ、たまたま家におられ25年ぶりぐらいの挨拶をしました。先生は一度脳梗塞だったか、大病で倒れ、数百ヶ国語(本人は自分でも分からないと言われます。学生時代に日本で最初のスワヒリ語辞典を作られた方です。ぜひ検索してみてください)の記憶が一時期ゼロに消えたのですが、また元気になられて全て思い出し、現役で教えられていました。元気になってまたお会いしたいものです。1を聞けば100を知るという方なので、難しい問題に対して直ぐに結論を出して頂きました。