激白!吉田昌郎 福島第一原発前所長「私のがんはステージⅢ」「福島の人たちへのサポートを死ぬまでしていきたい」 来月の手術を前に決意を語った

2012年02月04日(土) フライデー

フライデー経済の死角

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---ネットなどでは、吐血されたと言われていましたが。

「まったくない! ほんとにあれは全部デマ(笑)。まったく自覚症状はなくて、検査を受けて見つかったんです。今も自覚症状がないんですよ。血を吐いたこともないし、倒れたこともありません。一部のインターネットに書いてあることは全部ウソ。勝手な思い込みですよ」

---現在、体調はいかがですか。

「診察結果は食道がんということです。ステージは、Ⅱに近いⅢなのか、Ⅳに近いⅢなのか、非常に微妙なところで、厳し目に言うとⅣに近いと言われていたんだけど、他への転移は今のところ見られないと言ってもらっている。手術で(胸を)開いてみたら、どうなるのかは分からないですけど。食道がんということで息の通る所も近いじゃないですか。私は肺の機能があまり良くないので、そこを鍛えなさいと言われています。肺活量を鍛えたり、術後、体力が落ちる可能性があるので、しっかり食べて、運動ができるように体力保持に努めています」

---今後の治療の予定は?

「検査の結果をもって主治医と相談して、段取りが決まります。なので、2月上旬ぐらいに入院して手術することになると思いますが、(検査の)結果次第ですよ。いずれにしても今は元気ですから」

吉田氏のがんと「被曝」

 がんという決して軽くはない病を眼前に突きつけられても、吉田氏はジェスチャーを交えながら、時折笑顔も見せた。退任後、大きく話題になったのは、吉田氏の病気と被曝との関連性だった。昨年12月上旬、東電は病気をがんと明かしたが、被曝との因果関係を否定した。吉田氏の事故後からの累積の被曝線量は約70ミリシーベルトで、緊急作業時の特例の被曝線量限度250ミリシーベルトを下回っていること、被曝の影響による食道がんの場合、潜伏期間が5~10年であることなどを、その理由に挙げた。この点について、吉田氏にぶつけてみた。

---吉田さんの病気と被曝との関連性が世間では騒がれていますが・・・・・・。

「今の病状だけで言えば、放射線の影響は直接ないんじゃないかなあ、と私もそう思っています」

---最後に検査をされたのはいつ?

「一昨年の秋です。ウチの会社ではいつも秋に人間ドックレベルの検診をやっているんですが、その時には何にもなかったんです。バリウムを飲んで食道と胃の検査をして、写真も両方見ましたが何にもない。素人が見て分かるかどうかは別として、きれいなんです。しかし、病気が分かった時の検査の写真を見ると、ちょうど喉のところに引きずっているような異常がある。素人が見て、何か異常があるなという程度ですが・・・・・・」

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