第三部 導なき世界の中で…… (C.E.72年-C.E.75年)
86 業を背負う者達 -イワト会戦 2
先月は下旬に、L5から進出してきた独立戦隊規模の戦力が航路封鎖中だった第二艦隊に〝ちょっかい〟を仕掛けるといった事はあったが、他にはこれといった大きな変化がないまま、訓練と休養の日々で終わり、九月になった。
いざ戦闘という段で矢面に立つ身としては、訓練の機会が増えるのは非常に助かるのだが、二ヶ月以上という長い間、L5とオーブが沈黙を保っていると、逆に嵐の前の静けさとしかいいようがない程に不気味に感じてしまう。一般的なザフト構成員やアスハ派の連中って、忍耐力がないというか堪え性がないように感じていただけに、この動きのなさは意外すぎる。
無論、この認識自体も俺が勝手に作ってしまったイメージなのかもしれないが……、むむむ。
っと、そんな偏見に満ちた俺の感慨は置いておくとして、俺が所属している即応部隊の旗艦イワミに、キラ・ヒビキとムゥ・ラ・フラガの二人がそれぞれがテストパイロットを務めていた二機の試作機と共に、九月一日付けで配属される事になった。配属の名目は試作機の実機運用試験って奴だが、実質的にはフリーダム系新型MSやジャスティスへの対抗戦力という奴だろう。
ヒビキは最後の所属先こそ残念だったが、二年戦争時においては、ザフトのエース・オブ・エースであり、当時の最新鋭機だったプロヴィデンスに乗るという、まさに鬼に金棒状態のラウを撃墜した程の凄腕だし、フラガにしてもあの戦争を最初期から最後まで生き抜き、極最近までファントムペインで戦ってきた実績を持つエースなだけに、戦力としては申し分ないからな。
それに、俺としても格上の腕を持つ相手と模擬戦をできるってことは、ザフトMS隊創成期にラウやユウキとの模擬戦を繰り返していた頃のように、初心に戻って自身の腕を磨ける良い機会なだけに、とてもありがたいことだ。
◇ ◇ ◇
9月11日。
出撃を明後日に控え、イワミをはじめとする即応部隊の艦艇群及び乗組員は物資補給や点検作業に追われているが、MS隊に関してはただひたすらにシミュレーターを使った各種訓練や体力維持トレーニング等々を実施している。MSの操縦も他の何事とも変わらず、訓練時間が長ければ長い程に習熟し、生き残れる可能性も高まるだけに、使える時間は有効に使おうというわけだ。
もっとも、イワミ内部にはヒビキとフラガが搭乗している試作機のシミュレーターがない為、ミハシラ・アドバンスドテック社とラインブルグ技術研究所が新規に共同開発した〝お手頃シミュレーター〟もといMS・MA用実機接続型汎用シミュレーターの試作品を格納庫の片隅に設置し、それを介する形でそれぞれのMSと連結して、シミュレーター訓練を行っていたりする。
そんな訳で、今もシミュレーターを使って、フラガの野郎と一対一で模擬戦闘中だ。流石に専用シミュレーターではないだけに加減速で身体に圧し掛かってくるGはないが、純粋な操縦や戦術組立の訓練にはなるので、馬鹿にはできない。
っ! 左かっ!
「ちっ、また避けやがったな!」
「そう何回も簡単にやられるのは格好悪いからな」
「もう三回も落とされてる癖によく言うぜ!」
「えー、そう言うお前さんもー、今日はー、二回落されてるしー」
「うち一回は相打ちだったろうがっ!」
「相打ちだろうが、撃墜は撃墜って奴さ、違うか、鷹さんよ?」
うんうん、確かにフラガが言った通り、今日の戦績は一勝二敗一引き分けだが、模擬戦闘訓練を開始した当初から連日のように全敗を続けていた事を考えると、我ながら頑張ってると思う。
「っと」
背後に回りこんでいた機動攻撃ポッドからのビームを回避し、ワザとらしくフラガが駆る機体【サンサーラ】に隙を見せてみる。
……今っ!
はーい、バーニア噴射で少し角度を変えて本体機が撃ったビームライフルでの攻撃も回避しましたっ!
「ッ! ヌルヌルと避けやがって!」
「はっはー、悔しかったら当ててみなぁ!」
もちろん、回避に成功したからには相手を苛立たせる為の挑発は忘れない。
あ、いや、実戦でわざわざ相手と通信回線を繋いで挑発なんてしていられないだろうが、それはそれ、緊張している時の戯言ってのは心に余裕を生むし、こっちからの煽りを受けるフラガの野郎もストレス耐性ができるって訳だ、なんて風に自身に言い訳しながら、こちらから仕掛ける事にする。
回避機動を取りつつ、ビームアサルトの速射モードでフラガ機を目掛け、回避コースも含めて満遍なく射撃する。
「っ! あぶねー」
こちらが攻撃するタイミングが良かったのか、はたまた、回避した軌道が良かったのか、俺の機体上方に展開させていたらしい機動攻撃ポッドからのビームは僅かに自機を逸れていた。ちなみに、こっちからの撃ったビームも回避されていたりするが、こればかりは自分の射撃センスの無さに涙するしかない。
それにしても……、機動攻撃ポッドが邪魔で仕方がない。本当に、このうざったらしい存在は以前の戦闘で戦った事があるメビウス・ゼロのガンバレルとは次元が違う代物だ。
どうやったら機動攻撃ポッドを一掃できるかなんて事を考えながら、破砕榴弾二発をフラガ機に向けて撃ち出し、同時に、マニュピレイターからダミーバルーンの素を前方へと扇状にばら撒く。
そして、周囲に展開しているであろう機動攻撃ポッドからの攻撃を警戒しながら、残り二基の機動攻撃ポッドが破砕榴弾を迎撃し始めたのを確認してから、一気にフラガ機に向けて全推力を使って突撃を仕掛ける。
っし、迷った!
その一瞬を狙い、単射モードで奴を撃ち抜くっ!
……。
は、はは、相手が回避もしていないのに外れたって、どういうこと?
……あっ、もしかして、気が急いて、ロックする前に撃ってたんじゃっととと。
背後からの攻撃をロールで回避して、機体をダイブさせる。
フラガ機が撃ったビームが先程までの軌道上を走ったり、バルーンが別の機動攻撃ポッドで破壊されたりするのを視界の隅に収めつつ、視線の先にフラガ機を捉え……、撃つ……って、MAに変形して逃げやがったっ!
うぅ、ようやく追い詰め始める事ができたと思ったら、高加速力でもって闘争の場から逃げ出されて、仕切り直されてしまったよ。
フラガの冷静な形勢判断は流石としか言いようがないが、俺だって人間である以上、逃げられた事に腹が立つのは仕方がない。そのストレスを解消する為にも、逃走の為か、動きが甘くなっていた機動攻撃ポッドの一基を標的にして、ビームアサルトの速射と破砕榴弾の連携で落しておく。これで少しはマシになるはずって、遠距離からの射撃戦は拙いわぁ。
フラガ機が持つ74式改S/A高出力ビームライフルは、ヒビキの搭乗機【カルマ】の主兵装である74式高出力ビームライフルの派生品とはいえ、ミハシラ・アドバンテック社が運用データを基に地道に改良を重ねて作り上げただけあって、脅威の逸品だ。何しろ、下手に命中したら最後、電磁式シールドが破壊されてしまって、使い物にならなくなるからなぁ、っと。
ギュンギュンって音がしそうな勢いで、立て続けにビームががががっ!
うぅ、遠距離での射撃戦は兵装の差に加えて俺の腕の拙さもあるし、圧倒的に不利だ。
絶え間ない回避行動でターゲットを絞らせないと同時に、どうしたものかと逡巡しかけるが……、悩む暇があるなら距離を詰めた方がいいだろう。無論、近づけば近づく程に被弾する確率も跳ね上がっていくが、絶対にどん尻になる不得手な距離で戦うよりはましだ。
そう決断して、再度、フラガ機へと突撃を仕掛ける。
……ふと、思う事があり、これまで体感してきたフラガの攻撃パターンと自らの経験に基づく勘に任せて、ビームアサルトをある方向に撃ってみる。
「なっ!」
もしかしたら、機動攻撃ポッドがあるかもしれんと思って撃ってみたが、フラガの驚いた声が聞こえてきた所から考えるに、損傷させるか撃破に成功したようだ。
「お前は後ろにでも目があるのかっ!」
「くくっ、企業秘密って奴だな」
んな便利なもんありませーん。あったら真っ先に手に入れてまーす。つか、地道に積み重ねてきた経験を舐めんなよ。
「出鱈目野郎めっ!」
「おいおい、出鱈目野郎ってのは、俺じゃなくてだな、ヒビキみたいな奴を言うんだよ」
ヒビキはその場その場での状況判断と先読みに優れているのか、兵装選択や距離の取り方が的確すぎて、こちらのペースを掴ませてくれないからとてもやり辛いのだ。何しろ、昨日になってようやく引き分けに持ち込んだくらいだからな、ラウが負けたのも納得できる話だ。
っし、かなりつめてっきぬぅぅぅぅううっ!
こ、攻撃がないなと思っていたが、まさか、機動攻撃ポッドを使った体当たりとはっ、やってくれるっ!
咄嗟に回避したおかげで、右脚を失うだけですんだが、バランスがあっ。
【m9(^Д^) 撃墜されてやんのっ!】
◇T凹T◇
ムカつく一文に対して、一頻り罵り声を上げて負けた悔しさを解消してからコックピットのハッチを開けると、満面に笑みを浮かべたフラガの野郎が待ち受けていやがりました。顔を見た瞬間に小さくなっていた悔しさが復活した上、これ見よがしに見せつけくれやがる晴れやかな笑みで更に倍っ!
「ラインブルグ、今日も俺の勝ちってことで、昼飯を奢ってもらうぜ」
「へいへい、気張って奢らせていただきますよー」
「いやー、人様の金で飯を食えるってのは、いつでも美味いもんだよなぁー」
ぐぬぬ、他人の不幸ならぬ他人の財布で今日も飯が美味いってか、なんて風に言い返したい所だが、そういう賭けを前提にして負けた以上、言い返せませぬぅぅぅ。
……うぅ、子どもっぽいかもしれないが、負けた悔しさが次から次へと心底から湧き出してくるのだから、仕方がないのだっ!
だが、俺も大人な男である以上、表には決して出したくないし、出す事もできない。だから、臥薪嘗胆……この煮えたぎる悔しさを腹の底に押し込めて、フラガの野郎を上回れるように腕を磨いて、後で必ずキャン言わしたるってな具合に今は耐え忍ぶっ!
「で、どうだ、フラガ、自分なりの戦闘スタイルは構築できそうか?」
「お蔭さんで、MA形態での一撃離脱か、MS形態との組み合わせを使ったヒットエンドランが基本スタイルになりそうだ」
「そうか。でも、まぁ、基本的に、ヒビキとのペアか単機で動く事になるだろうから、それが無難だろうな」
「ああ、俺もそう思う」
フラガの言葉に頷き返した後、例のシミュレーター装置が設置されている箇所を視線と顎で指し示してから向う事にする。向う先のシミュレータ装置の傍には、模擬戦を行っているシミュレーター内戦域を俯瞰した映像を映し出す大モニターがあり、そこに模擬戦の様子を見れるようになっていたりする。これは客観的に個々人の動きを見学したり、参考にする事で、更なる技量アップを図る為だ。しかしながら、今は手が空いている整備科員や主計科員を始めとした他の科員が観戦したり、フルカワ整備科長の管理下で賭けをしていたりする。
それでいいのか整備科長と思わなくもないが……、節度と厳正をもって執り行なわれていることから、艦内コミュニケーションの一種みたいなものになっているらしく、下手に隠されて犯罪の温床になるよりはマシだと、トウラン司令も仕方なく黙認しているそうだ。
要するに、職務中に馬鹿しなければ、オーケーというわけだな。
そんな事を考えながらモニター前に辿り着くと、観戦していた主計科の女性中尉が気を利かせて、飲料パックを渡してくれた。俺が感謝しながら受け取ると、中々に可愛いショートカットの女性中尉は笑みを見せ、本来のお目当てであろうフラガの方に突撃して行った。そのフラガに声をかける時の弾み具合といい、引っ付きそうなほどに接近している姿といい、なんともわかりやすい行動だと思わず苦笑を浮かべていると、周囲の男性整備科員達が揃って方を落としていたりのが目に入った。
レナ達がいなかったから、間違いなく俺もああなっていたんだろうなぁ、なんて思いつつ、互いに慰めあっている男達からモニターへと視線を移す。ちょうど、ヒビキが乗る機体がパンサー小隊の№2である【パンサー2】ことキリオ・ラン・サマリア一尉をビームライフルでの先読み射撃で撃墜した所だった。
うん、ラウを一対一で落としただけあって、ヒビキは強い。
ヒビキ本人は中性的な顔つきをしている割に、その戦闘方法は非常にアグレッシブであり、一つ一つの行動の思いっきりの良さから肝っ玉もあるのがわかる。先の戦争でクルーゼ隊やザフト地上軍を相手に、実質単機で〝足つき〟を守りきったのは伊達じゃないってことだろう。
ヒビキ達の映像がブラックアウトしたので視線を別の映像……他の三組の戦闘に目を向ける。レナは余裕を持って【パンサー4】のケンジロウ・アカシ少尉を自分の距離であしらっているし、マユラもマユラで【パンサー3】のショウ・ヘイマー中尉を順調に追い詰めている。これはもうすぐ勝負が決まるだろうと思いながら、残るタワラ少佐とコードウェル少尉の戦闘に視線を移すと、コードウェル少尉が持っている技量をフル活用して懸命に食らいついていた。だが、俺の見る限りではタワラ少佐の機動にはまだ余裕があるから、コードウェル少尉が力尽きるか、一息入れた瞬間に逆転されるだろう。
でも、MSに搭乗して二年程度の少尉がベテランに付いていくって……、その若さと才能が羨ましいです。
本当にこのまま素直に成長していったら、俺みたいな〝なし崩し〟ではなくて実力で専用カラーを持てるんじゃないか、とも思ったところで、件の女性中尉と話を終えたらしいフラガが声をかけてきた。
「お、ユカリ嬢ちゃんが頑張ってるみたいじゃないの」
「嬉しい事に狼の一員らしく食らい付いていってるよ。で、もう話は終わったのか?」
「ああ、食事のお誘いがメインだったからな」
「へぇ、食事のお誘いか。……行くのか?」
「いや、今日は誰かさんに晩飯も奢ってもらう予定だし、明日は明日でステラの様子をあのちっこくておっかない先生に聞きに行きたいからな。次の任務が終わってからならって返しておいた」
おまっ、俺は絶対に晩飯は奢らんぞっ!
「ぴこーん、不良中年の鑑であるフラガ大尉に死亡フラグが立ちました」
「んなもん、へし折りゃいいだけさ」
「はー、自称〝不可能を可能にする男〟だけに、余裕だな」
「はは、好きに言ってろっての」
「ふ、二人とも何やってるんですか?」
フラガと戯言の応酬をしている間に、ヘルメットを外したヒビキがやってきたみたいだ。
「何、おっさん同士の言葉遊びって奴さ」
「フラガ、さり気に俺までおっさん扱いするな。俺はまだ三十路にもなってない」
いや、ほんとだよ?
「んん、三十路越えのおっさんは置いておいて、ヒビキ、お疲れさん……って、サマリア大尉はどうした?」
「あ、はい、腹の調子が悪いからトイレに行くっていってました」
いつものように、負けた悔しさのあまり便所で独り泣いているんだろう。
いや、少々不健全な気もするが、俺も負けず嫌いなだけに負けて悔しい気持ちはわかるので、向こうから何か言ってこない限りは基本的に放置の方向で、どうしたものかと相談してきたタワラ少佐と話が付いていたりする。
「そうか、それでどうだ? 勘は取り戻せたのか?」
「はい、元がストライク系の機体ですから、操縦系が素直で動かしやすいので、ほぼ取り戻せています」
「へぇ、動かしやすいってのは、フリーダムと比べて?」
「ええ、最後に乗った機体は操作の自由度は高かったですし、パワーもありましたけど、ストライクと比べると操縦系機器の性能は一段落ちてましたし、兵装が過剰気味でしたから攻撃方法の選択で大変でした。その点、今乗っている機体はストライク系らしくて、操作感や操縦系は素直ですし、兵装のバランスは良いです」
この辺りの違いは、コーディネイターが搭乗する事が前提のザフト機とナチュラルが操縦するのが基本の旧地球連合系機の設計思想の違いからだろう。
「なるほどね~」
うんうんって、黙って聞いていたフラガの野郎が頷いたかと思うと、俺を見て、ニヤリと笑う。
「キラの調子が戻ってきているなら、今日の午後は、お前さんの所やタワラさんの小隊に勝ち越せそうだな」
「何を仰りますか、単独だと間違いなく負け越しておられるフラガさん」
「……今日の昼飯はデラックスセットでよろしく、ラインブルグさんよ」
ぬぐぐっ、お、大人気ない野郎め。
「へいへい、ヒビキはどうする?」
「あ、僕を一緒に行きます」
ちなみに、レナ達女性陣はイワミ乗組みの女性陣との交流を深める目的で集まって食っていたりする。できれば、夜の方面だけは話のネタにだけはして欲しくないもんだ。
「なら、タワラさん達がこっちに来たら、飯にするか」
「だな」
そう結論が出した後、二人に聞きたいことがあったので聞いてみることにする。
「ところでさぁ」
「はい?」
「なんだ?」
「前から聞きたかったんだけど、二人が乗っている機体の名前って、誰が命名したんだ?」
「オーブ本国から移住してきた開発チーフが命名したそうですよ」
「ほうほう」
ヒビキの答えに頷いていると、上乗せする形でフラガが付け加えてくる。
「何でも、チーフは三代前位にオーブに移住したアジア系だったらしくてな、その関係性と本土防衛戦を経験して思う所があって命名したそうだ」
「へぇ、そうなのか」
なるほど、だから、カルマにサンサーラか、なんて思いながら言葉を続ける。
「なんというか、二人によく合ってるような気がして、誰が命名したのか気になっていたんだよ」
「……言葉の意味を考えると、ちょっと複雑ですけどね」
「……俺も公的に二回死んで一回生き返ってるからなぁ」
意図したわけじゃないだろうが、命名者の人は空気読みすぎってか。
「まぁ、こういうのもめぐり合わせって奴だろさ。……タワラ少佐達がこっちに来るみたいだ、飯に行こう」
「そうですね」
「ああ、スーパーデラックスセットでよろしく」
「……フラガさんよ、お前さんはもう少し自重した方がいいと思うの」
むむむ、俺、そんなにフラガの恨みを買うような事したっけ?
なんて具合に都合が悪い過去を忘れた風に惚けつつ、タワラ少佐達と合流して、午前の訓練内容の評価や午後の集団模擬戦闘訓練について話をしながら、昼食に向かうのでした。
……そろそろ、オーブにしてもL5にしても耐え切れなくなって折れてくるか、暴発するかするはずだし、その来るべき日まで、精々、訓練に励むことにしよう。
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