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第三部  導なき世界の中で…… (C.E.72年-C.E.75年)
80  疼痛と幻痛 -七四五戦略大綱 4


 トウラン司令の指示を受け、宙兵隊が例の二人の身柄をオロチ115を使ってジャンク屋船よりイワミに移したんだが……、その際に具合が悪そうな少女が倒れるという事態が起きてしまった。咄嗟に、〝ドラ猫〟リーダーが持っていた薬物を投与した事で何とかなったらしいが、出向いていた衛生兵がこれはただ事ではないと判断し、医務室に運びこまれている。
 俺もオロチ115を出迎える為に右舷連結ブロックに行っていたから、衛生班の手で運ばれる金髪の少女の姿を見たのだが、意識が混濁する中、うわ言の様に、アウル死んだらだめ、シンに会いたい、スティング死なないで、約束を守る、死にたくない、シンが守ってくれる、と口走る姿に、何となく物悲しさを覚えてしまった。

 そんな少女の容態が気に掛かる所だが、ここは医療の専門家である軍医に任せる事にして、今は仮面の男……ネオ・ロアノークから話を聞くのが先決だろう。

 そんな訳で、再びイワミの艦長室である。

 室内には主であるトウラン司令の他、宙兵隊指揮官のオーバ少佐、護衛の屈強な宙兵隊員が二人、立会人的な俺、それにネオ・ロアノークの六人がいる為、流石の艦長室とはいえ少々手狭に感じてしまうが仕方がない。
 いや、本来なら営倉等に使用する部屋を使う所なのだが、宙兵隊の指揮要員を受け入れている為にあまり余剰が無く、ここ以外に落ち着いて話をする場所がなかったのだ。

 まぁ、正直言わせてもらえれば、余人の目が届かない場所ならどこでもいいんだけどね、なんて事を考えていると、艦長用の執務席に座っているトウラン司令が、会議室から運び込まれた吸着椅子に〝優しく〟固定されているロアノークに向って話し出した。

「さて、このような物々しい招待になってしまった事は申し訳なかったが……、君がファントムペインの構成員であり、プラントに襲撃を仕掛けたテロリストであると判断されるだけに、必要な措置だとわかってもらいたい」
「……テロリストだからって、問答無用で殺されなかった事を考えると、マシさ」

 皮肉げに口元に笑みを見せるロアノークだったが、次の瞬間には声音を落し、脅しを掛けるかのように声を発した。

「だが、ステラに危害が及ぼされた場合、俺はどんな手段を使っても……、そう、この艦を沈めてでも、あんたらを殺す」

 少々本末転倒な言葉だが、それだけの覚悟があるってことだろう。

 実際、このロアノークの物言いに、ロアノークの背後に立っていた宙兵隊員達が色めきたったが、トウラン司令の視線とその斜め後方に立つオーバ少佐の制止でその場に縫いとめられた。

「ふむ、あの少女がそこまで大切なのかね?」
「ああ、逝った奴らに託された、大切な預かり者さ」

 トウラン司令の質問に応じた言葉には、真摯な響きがあった。

「……託された、か」
「そうさ。本当に、狂った施設で育てられたとは思えない程に、良い奴らだった」

 ……狂った施設?

 俺が抱いた思いをトウラン司令も持ったのか、男らしい眉を顰めて口を開いた。

「その狂った施設とは?」
「……あんたらは、【生体CPU】か【強化人間(ブーステッドマン)】って言葉を知ってるか?」
「生体CPUは知らないが、強化人間という言葉については耳にした覚えがあるな。……オーバ少佐はどうだ?」
「私は二つとも初耳ですね」
「では、ラインブルグ少佐は?」
「私も知りませんが……、ロアノークの所属組織であるファントムペインがブルーコスモスの強硬派や過激派に繋がっている事や言葉そのものの意味を考えますと、ソキウス達に近い存在のように感じられます」

 そう、戦闘用にコーディネイトされて生み出されたソキウス達と同じような臭いがする。

「ははっ、中々の推理だな、黄狼さんよ。そう、お前さんが言った通り、ソキウス達に近い存在さ」

 瞬間、トウラン司令やオーバ少佐と視線を交わし、護衛役の二人を視線で示す。即座にトウラン司令が頷いたので、オーバ少佐は護衛役二人に向って、室外での警備を命じた。オーバ少佐の威令が行き届いているのか、宙兵隊員二人は直にその命令に従って出て行くと、室内の圧迫感が無くなったじゃなくて、艦長室には佐官クラスとロアノークだけになる。

「では、詳しく話してくれるかな?」
「ああ、俺はファントムペインから抜け出した身だからな、幾らでも話すさ」

 さらりと自身が置かれた状態について述べたロアノークは生体CPUについて話し始めた。

 ちょっくら長くなったので、簡略にまとめると……。

 生体CPUってのは、大西洋連邦で行われていた戦闘用コーディネイター作成を目指すソキウス計画が、遺伝子の選別から始まるという長期的な育成期間と期間の長さから来る莫大な資金が必要となる事がネックとなって放棄された後に生み出されたものだそうで、ソキウス計画の目的……戦闘に特化した存在を、より早く、より安く、より簡潔に生み出すというコンセプトの元に計画され、アズラエル財閥のようなブルーコスモス強硬派の全面的な支援を得て、生み出されたものらしい。
 そして、この計画で考えられた強化システムがどういうものかというと、単純な話、ナチュラルに薬物を投与する事で手っ取り早く様々な能力を向上させるものだそうだ。聞いた瞬間、えらく即物的なもんだなと思ったら、実際にその通りだったようで、定期的な薬物投与を施さなければ、薬の副作用……脳内物質の欠乏から来る禁断症状に苦しみ、最終的には廃人に至るものらしい。更には、肝心の兵士としての能力も薬物の作用で興奮状態に陥ってしまい、一種の狂戦士と変わらないらしく、効率的な運用も難しいって話も付け加えられた。

 それじゃ、ただの薬物中毒者(ジャンキー)じゃねーかっ、とか、あんた、それ強化ちゃう狂化やでっ、って突っ込みかけたが、流石に場が場だけに自重しておいた。

 で、こういった薬物強化の方向とは別方向で強化を図る動きもあったらしく、それが例のプラントへの襲撃を仕掛けた、今、医務室で治療を受けているステラ・ルーシェという少女やロアノークが組織から抜けるまでに命を落とした二人に施された方法だったらしい。
 その方法だが、身体能力を先の薬物強化で使われたモノよりも弱い薬物で強化しつつ、精神操作で心理的なリミッターを外し、人の潜在能力も引き出すというものらしい。更にはこれに加えて、訓練施設で軍事訓練を施す事で、薬物投与での強化よりも時間と費用が掛かるらしいが、兵士としての完成度はより高いそうだ。
 ちなみに、この方法にもデメリットがあるそうで、精神操作の副作用で精神的に不安定になりやすいし、使用されている薬物が弱いものだから強い禁断症状こそないものの、定期的な投与が無ければ、先の例と同様に廃人になるか、身体がもたなくなるそうだ。

 そして、ファントムペインやブルーコスモスの強硬派や過激派は、そういった強化が為された者達を使い捨ての部品……生体CPUと呼び、先の二年戦争での戦闘やコーディネイターへのテロ、大国の都合での不正規戦で使い潰してきたらしい。

 ……。

 なんというか、ソキウス達の存在を知っている以上、語った内容が嘘や出任せだと断じる事ができなかった。加えて、ネオ・ロアノークという男が見せている態度や感じ取れる為人が、それを疑いのないモノだと補強してくるのだ。

 はぁ、また、知りたくもない人類の業を知ってしまったよ。

 目的の為ならば平然と倫理を犯すやり口や生命の尊厳を弄ぶような話に心を疲弊させながらトウラン司令やオーバ少佐を見てみると、トウラン司令はその瞳に悲哀を湛え、オーバ少佐もやり切れないといった風情で厳つい顔を更に厳ついものにしていた。

 そんな俺達の様子を気にする事も無く、ロアノークは淡々した語りは続く。

「俺は三人をその状態から解放する為に、酷い任務で死なずに済むように厳しい訓練を課したり、強化がブルーコスモスの理念に反すると考えた連中に……、俺と志を同じくしてくれた奴らと一緒にファントムペイン上層部の目を誤魔化して、少しずつ精神操作を弱くして精神状態の回復を図ったり、薬品の投与量を徐々に減らして依存度を低くしてきたんだ」
「ならば、先程、君が彼女に投与したのは?」
「今のステラを……、ステラの命を保つ為に必要な、最低限の薬さ」
「薬が切れれば死か……、悪魔のような手管だな」
「けど、あれでも随分マシになったんだぜ? 初めて会った頃は、専用の設備がないと精神の安定を保てなかったし、薬の量だってもっと多かったからな」

 呼気を入れる為に語を切ったが、ロアノークはすぐに話し出す。しかし、その声は先程と違い、とても疲れ切った声だった。

「……だが、間に合わなかったよ。アウルはインド洋での小競り合いで俺達を守って死に、スティングは組織から抜ける時に、俺にステラを託して、囮となって死んだ。ははっ、何の為に俺が、狂った連中を殴りたいのを我慢して、こんな野暮な仮面を付けてまで苦労してきたんだか……、馬鹿野郎共がっ、……本当に、重いっての」

 後になって、取り繕うかのように軽い調子で話したが……、項垂れたロアノークの姿が、全てを物語っていた。

 各人が何とも言えない表情で沈黙してしまうが……、ずっとこのままでいる訳には行かないだろう。そう考えて、手でも挙げて口を開こうとしたら、先にオーバ少佐が動いてくれた。

「トウラン司令、私が質問をしてもよろしいでしょうか?」
「……ああ、構わない」
「ありがとうございます。では、ロアノークに尋ねたい。何故、貴様はそこまで彼らに感情移入したのか? 今の話では、ファントムペインでは、彼らは使い捨ての道具扱いだったはずだ」

 真っ直ぐに切り込んだオーバ少佐の胆力を内心で賞賛していると、ロアノークは自嘲するように唯一見える口元を歪ませた。

「俺は望んでファントムペインに参加した訳でも、熱烈なブルーコスモスの構成員でもない、極普通の大西洋連邦軍の一軍人だったんだよ」

 ふむ、そうなのか。

「それが、二年戦争でのゴタゴタっていうか……、以前、所属していた部隊がアラスカで切り捨てられる事を知って見捨てられなくなってな、逃がす為に命令違反して、軍から脱走したのさ」

 なーんか、どっかで聞いた事があるような話の予感が……。

「その後は、オーブに匿ってもらって、オーブ本国での連合軍との戦いに参加して、負けた後はL3に逃げ込んでどうしたものかと考えていたら、プラントの〝お姫さん〟まで逃げ込んできて、私達の手でしか戦争を止めることはできませんって恐ろしく強い熱意にほだされて、最終戦に介入したら生涯のライバルに撃破されちまったよ。それでも運良く生き残って漂流していたら、運悪く連合軍でも強硬なブルーコスモス派の連中に拾われて、敵前逃亡で死刑になる所で取り引きを持ちかけられて、生き残る為にファントムペイン行きって訳さ」

 あれー、やっぱり、なんだか、物凄く聞き覚えがある話だわー。

 そう感じて他の二人を見てみれば、トウラン司令は先程までとは違う雰囲気で困った顔を浮かべ、オーバ少佐はあちゃーって感じに天井を見上げていた。カガリ・ユラ・アスハを筆頭とするオーブ軍残党が例の軍事介入に参加していたというスキャンダラスな厄介事の後始末に、当時のサハク首長やウナト・エマ・セイランが奔走した事を知っていると、そういう反応になるんだろうなぁ。

「どうした?」
「いや、こちらのことだ。……そうか、君は、あの部隊に参加していたのか」
「ああ」
「……名を、聞いても?」
「……ムゥ・ラ・フラガだ」

 ムゥ・ラ・フラガって、確か、グリマルディ戦線やエンデュミオン会戦で活躍したっていう……、と考えた所で、トウラン司令が答えを出した。

「【エンデュミオンの鷹】か」
「その名はあまり好きなもんじゃないが、改めて聞くと懐かしいもんだ」
「……君の言う事を信じないわけではないが、仮面を外してもらえるか?」
「俺もそうしたい所だんだね、こいつは鍵がないと外れんのよ。その鍵も逃亡のドタバタで無くしちまったしな」
「直に手配しよう」

 再び、トウラン司令の指示を受けたオーバ少佐が動き、あれよあれよと言う間に、役に立ちそうな道具類が宙兵隊の母艦であるルーカイランより運び込まれ、ネオ・ロアノーク改めムゥ・ラ・フラガの仮面が外される事になる。

 で、仮面の下の素顔を見た感想だが……。

「イケメンは死んだ方がいいと思うの」
「おまっ」

 へんっ、なによなによ、見栄えがいい金髪の上に凛々しい顔立ちってな具合で造詣が良いくせに、鼻の上辺りに上手い具合に切り傷が横一文字に走らせちゃってさ、男の魅力が倍増してるじゃないのっ! う、羨ましくなんて、ないんだからねっ!

 てな感じで起きた思考の暴走をさっきの言葉に集約してみた。

「んんっ、思わず出た言葉だろうが、ラインブルグ少佐、本音は程々にな」
「その気持ちがわからんでもないが、そういった事は後にした方がいいと、俺は思うぞ」
「……気をつけます」
「あ、あんたらな……」

 さっきとは違った風に疲れた感のあるフラガの声を無視して、トウラン司令とオーバ少佐からも賛意が含まれた注意が飛んだので、すんませんって感じで頭を下げるのも付け加えておく。

 まぁ、暗かった空気がちょっとマシになったんだから、怪我の功名(笑)ってことで……。

 内心で失態を取り繕っていると、トウラン司令がフラガの顔をじっと見て、しっかりと頷いた。

「後で念の為に遺伝子検査等を行うが、どうやら君はムゥ・ラ・フラガのようだな。確かに、君の顔を地球連合が流していたプロパガンダで見た覚えがある」
「ははっ、プロパガンダね。……無様で碌でもない撮影だったが、そいつに感謝するべきかな?」

 その毒を含んだ軽い物言いに、外面的にはさっきまでの湿っぽい雰囲気から抜け出たと判断し、手を挙げる事にする。

「ふむ、ラインブルグ君も質問かな?」
「お許し頂ければですが」
「ああ、許可しよう」

 トウラン司令から許可を頂いたので、顔付きを自分的にはシリアスモードに切り替えて、質問してみる。

「フラガ、質問させてもらうが、何故、この時期にプラントに行くような危険な真似をする? 幾らお前さんがファントムペインを抜けたとはいえ、先のテロ……いや、プラントを襲撃したって事実があるんだぞ?」
「……俺の顔が割れていない可能性があると考えられないか?」
「守るべき対象があるんだ、可能性だけで実行するには危険すぎる」
「なら、ファントムペインの追跡から逃れる為ってのは?」
「地球にも隠れる場所は幾らでもあるんだ、無理にプラントへ向う理由としては弱い。幾ら、ファントムペインがブルーコスモスの支援を受けているとはいえ、その行動に関しては必ずしも地球市民の支持を受けているわけじゃないんだから、赤道連合や南アメリカ、地中海同盟あたりに逃げ込めば十分のはずだ」

 違うかっていう意思を乗せてフラガを見てみると、静かに嘆息して口を開いた。

「他に伝手がない」
「なら、伝手がプラントに……って、あー、プラントの〝歌姫様〟か」
「ああ」
「けど、それならオーブでも良かったんじゃないか?」
「選択肢としては考えたが……、L5に留まったままのアークエンジェルに惚れた女が乗ってる可能性が高いんだよ」

 ……男だねぇ。

「付け加えれば、ステラの想い人がザフトに所属しているはずだからな」
「敵同士だろうに……、一体どうやって知り合ったんだ?」
「いや、それがな、任務中に、ちょっと目を離した隙に、ステラがフラフラと出歩いた事があってな、その時に知り合って、色々とあったらしいんだわ。で、それ以来、その想い人の名前らしい言葉がステラの口から出るようになってな、そいつは誰だって聞いたら、女の顔で照れるんだよ」
「なるほど、恋に落ちるのに、時間や理由、所属は関係ないってか。……相手の名前は?」
「俺は会った事は無いが、シン・アスカって名らしい」

 シン・アスカね、ちょっと調べてみようか。

 ちょっとした好奇心と若干の老婆心、多量の同情心でそんな事を考えていたら、フラガが切実な声で訴えかけてくる。

「なぁ、黄狼さんよ。俺がファントムペインから持ち出した機密資料の類は全て渡すし、俺のできることならなんでもする。だから……、俺の望みは叶わなくても構わないから、せめて、ステラの望みだけは叶えてやれないか?」
「気持ちは解るが……、ファントムペインでやった事と今の状況を考えると、ちょっと難しいと思う」
「……はぁ、やっぱ駄目か」

 今の状況……戦争状態と言う外的要因と、テロリスト認定を受けている状態では、二人の願いは叶わないだろう。罪は罪である以上、何らかの方法で罰しなければ社会が立ち行かないからな。

 ……けれども。

 そう、けれども……、ステラ・ルーシェという少女については、薬漬けにされて精神操作を受けてきたという、非人道的な扱いを受けてきた事実がある為、減刑を考慮する余地はあるだろうから、助ける事も可能だろう。

 というか、そもそも、この話自体が現場レベルで済む話ではないし、国防軍の活動に責任を持つ上層部にお伺いを立てるべき、話……だ?

 ……。

 むー。

 ……。

 使える……、かな?

 ……。

 ちらりとトウラン司令を見てみると、ばっちりと目が合ってしまった。

「ラインブルグ少佐、何か言いたい事があるのか?」
「えーと、正直に言いまして、元治安当局員で、今も軍人という立場である身で、こんな事を言うべきではないとわかってはいるんですが……」
「……彼らを助けたいと?」

 おぅ、読まれてぃらー。

「はい、はっきり言って同情しました。ですので、フラガの意向を踏まえた上で、何とか、少女だけは確実に助けてやりたいんです」
「しかし、ラインブルグ少佐、上を説得できるだけの材料があるのか?」

 これまで黙っていたオーバ少佐が現実的な観点から意見を述べてきた。どうやら助命したいという意見に賛同してくれるようだ。

「おそらくですが、やってできなくはないと思います」
「しかし、無罪放免と言うのも、彼らに恥をかかされているL1政権が納得するはずもないし、対応を誤った場合、L5やオーブが攻撃材料にするやもしれん」
「でしょうね」

 だから……、こう聞くしかない。

「ネオ・ロアノーク、いや、ムゥ・ラ・フラガ……。事を為し遂げる為に、死ぬ覚悟はあるか?」


 この質問に、一人の男は、しっかりと頷いて見せた。


 ならば、その決意を最大限に活かして、動くべきだろう。

 そんな事を思いつつ、懸命に頭を働かせながら、第一の関門であるトウラン司令に自分の考えを話し始めた。


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