ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
第三部  導なき世界の中で…… (C.E.72年-C.E.75年)
15  混沌の端緒 -アメノミハシラ防衛戦 3


「なるほど、足つき……、アークエンジェル級の艦長を務められた人ですか」

 例の戦闘から三日後、俺は親父に無理を言ってモルゲンレーテとの臨時会合を設定してもらい、バジルールさんのことをアメノミハシラ支社長であるスズキさんに話をしている。

「ええ、詰まらない事で不名誉除隊になってますけど、実力は指折りです。私も戦場で戦いましたけど、ほんと、手強い相手でしたよ」
「ほぅ、それはそれは……、なら、アインさんが【トツカ計画】に加えたがるのもわかりますね」

 トツカ計画とは、モルゲンレーテとラインブルグ・グループが共同……というよりはモルゲンレーテ主体での開発が予定されているMS艦載型宇宙戦闘艦開発計画で、もう少しで正式に立ち上げられそうな所まで来ていたりする。

「はい、ですから、艦艇運用者として意見を出してもらえれば、設計段階から色々と試行錯誤も可能かなと思いまして」
「確かに、オーブ宇宙軍は実戦運用経験が少ないですから、貴重な意見を頂けるでしょうな。……しかし、そのような優秀な人材を、自社で確保せず、我が社にスカウトして欲しいとは、何故なんです?」
「いや、それがバジルールさんは代々軍人家系だそうでして、私の勘も多分にあるんですが、良い意味でも悪い意味でも潔癖といいますか……、とにかく、同情や施しを嫌いそうに感じましてね。ここに至るまでの話を、簡単にとはいえ、聞いてしまった手前、少々憚られるんですよ」
「ふむ、下手を打てば、逃げられてしまうかもしれないと?」
「そういうことです」

 まぁ、要するに、釣りの駆け引きよりも漁の確実性が重要だということだ。

「わかりました。そういうことならば、支援プログラムの方に手を回して、うまく我が社に引き込むように仕向けましょう」
「ええ、お願いします。っと、忘れていましたが、バジルールさんは中々に洞察力も鋭そうですから、違和感を感じさせないように、慎重に事を運んでください」
「ええ、ええ、もちろんですとも。……こう言っては何ですが、どうやって相手に悟られずに引きこむかを考えると、何だか楽しくなってきましてな」
「悪戯を仕掛けるみたいで?」
「ええ、なんとなく、童心に返った気分ですよ」

 なんてことを話した後、ふふふ、と二人して悪商人っぽく笑いあうが、俄かにスズキさんは態度を改めて、思いもかけない事を尋ねてきた。

「ところで……、ラバッツさんは……、マユラ・ラバッツさんはお元気でしょうか?」
「え? え、ええ、私も常々、彼女から元気を分けてもらう位に元気ですし、彼女が仕事を手伝ってくれなければ、私はこうして会合を設けて話をするのが困難になる程に、仕事が滞るでしょうね」
「おお、そうですか」

 そう言うと、スズキさんは血色の良い自らの頭部を一撫でしてから、相好を崩した。その喜びようを疑問に感じたので、その答えを求めるべくマユラとの関係について尋ねてみる。

「ええと、ラバッツとはどのような?」
「ああ、これは失礼。実は、彼女の父上は、私がヘリオポリス建設に関わっていた時の部下でして」
「……ヘリオポリス建設中の事故で亡くなったという?」
「……ええ、あれは実に痛ましい事故でした。彼女の父上以外にも、将来有望な社員が多く犠牲になりましたからね」
「そうでしたか」
「彼女の父上が亡くなった後、遺された二人を気に掛けてはいたのですが、直にアメノミハシラ建設に携わる事になり、ほんの僅かしか、手を差し伸べる事はできなかったのです」

 ……ほんの僅かと言っているが、マユラから聞いた身の上話から換算すると、恐らくはスズキさんがモルゲンレーテ本社に働きかけて、遺された二人の為に職住を確保し、マユラが母を失った以降も独り立ちできるまで、モルゲンレーテが面倒を見るように、さり気なくバックアップしていたんじゃないかな?

「例の戦闘に参加して以来、行方がわからなくなって心配していたのですが、アインさんの所に身を寄せていると聞き、本当に安堵しましたよ」
「はは、なら、私は、スズキさんのその安堵がずっと続くように、努力していきたいと思います」
「……ええ、お願いします」

 そういって頭を下げたスズキさんにこちらも頭を下げ返す。

 当初の目的の他に、思いもよらなかった関係性を知ることにもなった臨時会合は、この話で終了する事になった。


 ◇ ◇ ◇


 スズキさんへのお願いを終えて本社に戻った後は、第五開発部で開発が進められているトツカ計画で組み込みたい兵装の開発状況報告書やパーシィから上がってきたMSのアウトライン設計図等を読んでいたのだが、マユラが親父から受け取ってきた、先の防衛戦の詳報で全て吹き飛んでしまった。

「はぁ~、これは確かに一方的だわなぁ」
「だよねぇ」

 何しろ、マユラと共にその詳報を読むに連れ、本当にそういう感想しかでなくなるような推移だったのだ。

 その親父の伝手を使って得た情報によると、攻撃を仕掛けてきたアルテミス駐留艦隊は、艦艇戦力が300m級……アガメムノン級宇宙母艦一隻、250m級……ネルソン級宇宙戦艦二隻、150m級……ドレイク級宇宙護衛艦十六隻と双胴型輸送艦……コーネリアス級輸送艦六隻の計二十五隻と、機動戦力が艦艇群から出撃が確認された艦載機から推測しての大凡で、MA……メビウスが六十機で二個大隊弱、MS……ストライクダガーが三十六機で一個大隊規模だったそうだ。

 で、迎え撃ったアメノミハシラの防衛隊、というよりも国防宇宙軍の全戦力は、主力艦である【SBB-1】イズモ級MS艦載型宇宙戦艦二隻と、それらに艦載されているM1アストレイが二十四機、アメノミハシラ防衛隊のM1アストレイ十二機とメビウス三十六機、そして、ノルズのBI三個編隊で三十六機だったらしい。

 この対比から見てわかるように、アメノミハシラは艦艇数の差で明らかに戦力的に負けていたのだが、艦艇から艦砲や対艦ミサイル等による攻撃を受ける事はなく、その代わりにメビウスやストライクダガーといった機動戦力やネルソン級一とドレイク級八といった艦艇に守られたコーネリアス級輸送艦三がアメノミハシラに向って突入してきたそうだ。
 この動きからもわかるように、アルテミス駐留艦隊はこちらの構造体に強行接舷して制圧部隊を送り込み、アメノミハシラ自体を確保しようと考えていたのだろう。

 まぁ、戦力対比やユーラシア側の目的はここまでにして、肝心の戦闘の推移なのだが……、防衛隊司令部に据えられたノルズがアメノミハシラの管制宙域にアルテミス艦隊が侵入した事を確認した時点から事は始まる。
 このアルテミス艦隊の動きを受けたノルズは、宙域を行き来する商船等から予め提出されている航路プランと照合して該当がない事を把握すると共に、艦影と艦数、配置等の情報からアメノミハシラにとって脅威となる軍用艦による軍事行動であると判断し、防衛隊の管制官に注意喚起を発している。
 この動きと同期する形で最初のコンタクトを行っているのだが、アメノミハシラを制圧する気満々のアルテミス艦隊は無視。次いで発せられた一度目の警告が無視された段階で、防衛隊にスクランブルが発令され、主任管制官の判断で司令部や宇宙艦隊にも連絡が回り、非常召集が掛けられたそうだ。

 そして、ノルズにとっては最終警告である二度目の警告が無視された段階で、待機中だった全BIに迎撃命令が下される事になったのだが、その頃には、露払いを担当するアルテミス艦隊のMAが急速接近していた為、ノルズの第一防衛線が形成される前に若干数の侵入を許してしまった。

 本来、数をもって敵に対抗するのがノルズの基本運用法だけに、配備されている数が少ないと、どうしても隙が大きくなる欠点があるのだが、そこに嵌まってしまった形だ。
 今回は幸いな事に、第一防衛線形成前に進入して来たMA群は第二防衛線形成に向っていたベルダンディが想定進路に重散弾砲で放ったキャニスター弾の網に掛かり、連装ビーム砲の餌食になったから良かったものの、これを抜けられていたら防衛隊のスクランブル発進が間に合わなかったかもしれない。
 売り手としては今回の件を元に、よりノルズの信頼性を高める為にも、敵の速度やBIの数に合わせて運用方法を考えるといった対策を考える必要があるだろう、っていうようなノルズ関連のお仕事に関しては、基本、生産母体の宇宙工業や技術研究所、グループ各社のノルズ担当に任せる事にして、話を戦闘の推移に戻す。

 ノルズによる初期迎撃が始まった事で、先行していたアルテミス艦隊の機動部隊はアメノミハシラから遠く離れた宙域で断続的に迎撃に現れるBIの制圧火力網によって行動を大きく阻害され、侵攻の停滞を余儀なくされる事になった。
 無論、アルテミス艦隊だって黙って見ていたわけではなく、MSやMAによって、第一防衛線を形成したBIを撃ち落していき、ウルド五、ベルダンディ六の撃滅に成功している。

 ……が、この段階で、MAが二十一機、MSが二機撃破されるなんて損害が発生していたりする。

 こんな具合にノルズが露払い役であるMAの鋭鋒を何とか受け止め、制圧部隊の突入を援護するMAやMSに無視できない損害を与えている間に、スクランブル待機中だった防衛隊のMS三機とMA十二機が出撃してアメノミハシラへの攻撃に備えると共に、他のMSやMAが起動されていき、宇宙艦隊の出航準備も進んで行ったそうだ。

 そんな目に見えるアメノミハシラの動きに焦り始めたらしいアルテミス艦隊は、突入艦艇を更に増速させたのだが、対艦装備仕様のベルダンディが放った中型ミサイルの直撃を喰らったり、第一防衛線で撃破を免れていた一機のウルドによる艦艇への〝バンザイアタック〟を受けて、ドレイク級が二、コーネリアス級が一が撃沈される破目になった。
 当然、艦艇を守る為のMAやMSだっていたのだが、第二防衛線を構成するベルダンディ十二による組織立った迎撃……重散弾砲で使用するもう一つの弾種、クラスター弾でのクロスファイアーや小型ミサイルによる飽和攻撃の対応に忙殺され、それどころではなかったみたいだ。

 この第二防衛線での戦闘では、ベルダンディが全機撃破されるまでに、MAを十九機、MSを八機を撃墜していたりする。

 戦場においては宙域を制圧する程の火力こそが正義だなんて嘯いて、キャニスター弾以上にデブリが生み出し、また、不発弾が発生する危険も承知の上で、重散弾砲にクラスター弾を導入したんだが……、どうやら正解だったようだ。

 ……はぁ、早い所、不発弾処理の方法も確立しないとなぁ。

 っと、俺の個人的な感慨は置いておくとして、アルテミス艦隊が第二防衛線を突破した時点で、アメノミハシラの防衛体制は完全に立ち上がっており、防衛MS隊やMA隊の残りが出撃して、第二防衛線とアメノミハシラの間の宙域に展開を終え、また、宇宙艦隊に属するイズモ級二隻もまた、出撃を終えている。

 俺が指揮官だったら、敵の展開が終了している事に加え、MA四十、MS十、ドレイク級二、制圧部隊込みのコーネリアス級一を失うという大損害を受けているので、撤退を決断している所だが、多くの者にとって非常に残念な事に、アルテミス艦隊はそのような考えが浮かばなかったか、元より選択肢から削られていたのかはわからないが、突入を諦める事はなかった。

 そして、一連の戦闘での最終局面として、人対人の戦闘が始まることになる。

 防衛隊に所属するMS隊が防衛線の維持を担う一方で、防衛隊の二個MA中隊二十四機とイズモ級から出撃したMS二十四機がノルズとの戦闘で消耗していたアルテミス艦隊の突入部隊に襲い掛かり、それこそ、見ていて哀れに感じてしまう程に一方的な戦闘を展開したらしく、ほぼ同数だった戦力が見る見る磨り減っていったようだ。
 中でもサハク准将が搭乗するM1アストレイの原型機であり、文字通りに宇宙軍のフラグシップ機でもある【MBF-P01-2】アストレイ、別名【アマツ・ミナ】は、M1アストレイ一個小隊を随伴させて大暴れし、その強さを存分に見せつけたそうだ。

 ……うむむ、状況が状況とはいえ、一軍の長であり、アメノミハシラの実質的な為政者でもあるサハク准将が前線に出張るのは頂けない。いや、俺もこれまでの事を考えると人の事を言えないのはわかっているが、流石に一部隊長とは比べ物にならない軍司令官であり、アメノミハシラを牛耳る為政者である以上は自重して欲しい。今度、会った時には諫言しておいた方がいいだろう。

 話を戻して、この戦闘の結果、アメノミハシラに突入を図った艦艇群は一隻残らず殲滅され、機動戦力もアガメムノン級の近くで直掩に当たっていたMS三、MA四を残して、全機を撃墜している。対して、受けた損害はMSが二、MAが七だなんて、驚きの余りに引っくり返りそうな程に軽微で済んでいる。

 ……なんとも精強な物だと感心する他ないよ、ほんとにさ。

 とにかく、俄かには信じられない結末に、アルテミス艦隊は算を乱すように撤退を開始し、そこにイズモ級が対艦ミサイルでもって追い撃ちを仕掛け、ネルソン級一隻を轟沈させて、全ての戦闘が終了している。
 そして、戦闘後のアメノミハシラ側による救助活動で運良く助かったMSやMAのパイロット、それに艦艇の乗組員や制圧部隊員等から得られた証言で、正式にアルテミス要塞……、ユーラシア連邦軍からの攻撃だと認定されるに至ったのだ。

 後、付け加えるならば、これらの外での戦闘に他にも、アメノミハシラ内部で事が……、ユーラシアによる攻撃が仕掛けられていたりする。

 アメノミハシラ総司令部へのユーラシア軍特殊部隊による強襲(笑)作戦と居住コロニーでの工作員による陽動破壊活動だ。

 まず特殊部隊による強襲(笑)からなのだが……、周辺宙域での戦闘が始まった為、流れ弾を恐れてアメノミハシラの宇宙港に避難してきた東アジア共和国船籍の貨物船があったらしい。でもって、戦闘が開始されると、その船底ハッチから突如として武装した人員が降り立ち、総司令部を目指して侵入を始めたとのこと。
 もっとも、この特殊部隊の動きは宇宙港や各通路に最低一つは必ず配置されている、モルゲンレーテがヘリオポリスが崩壊した事を教訓にラインブルグ宇宙工業と共同開発したガードセンサー網によって早くも感知される事になる。アメノミハシラ内部の治安維持や警備を担当するアメノミハシラ保安隊は、特殊部隊が存在する貨物用通路の隔壁を順次閉鎖、酸素供給系を通じて無力化ガスを投入した後、公表直後に宇宙軍に採用されたトリモチでもって確保してしまったそうだ。

 ……うん、これ絶対に、強襲(笑)だよなぁ。

 また、この強襲(笑)に僅かながら先立って、アメノミハシラ第一居住コロニーではユーラシア連邦の工作員による陽動……、強襲支援の為にインフラ設備への破壊工作が行われ、市街に電力を送電する施設が破壊されるなんてことが起きた。
 これの対応にあたった保安隊は設備への人の手による破壊を確認し、避難シェルターを全て閉鎖した後、虱潰しによる捜索を展開した事で、数人の火事場泥棒以外に、新たにモルゲンレーテの工場に爆破物を仕掛けていた三人の工作員を発見、銃撃戦が展開される事になった。そんな短くも激しい交戦の結果、工作員は全員死亡、保安隊にも十四名の死傷者が出ている。

 ……殉職者やその遺族、負傷者には悪いが、俺達が住んでいる第二居住コロニーで、そんな恐ろしい事が起きなくて良かったとホッとしたものだ。

 まぁ、とにかく、軍属や治安部隊に若干の犠牲者が発生したものの、アメノミハシラは市民に犠牲を出すことなく、ユーラシア連邦の侵攻を退ける事に成功したのだ。


 ……サハク准将というか、国防宇宙軍、つえぇーな、おい。


 全てを読み終わった後、彼我の損失の差に乾いた笑いしか出てこなかったが、ここに住む身なれば、これ程、頼もしい存在はないだろう。そう思い直していると、マユラが思い出したように親父の言葉を伝えてきた。

「あ、そうそう、アインさん、おと……会長がね、防衛隊からBIの損失分と前回と同じだけの追加発注が来てる、って言ってたわ」
「……だろうなぁ」

 確かに、ノルズの出来にはそれなりの自信はあったが、ここまでとは……、と強く思ってしまう程に、その役割を十全に果たしたのだから、追加発注も来るはずだよ。

 先の戦闘に参加したBI三十六機の内訳は、ウルドとスクルドがそれぞれ九機、ベルダンディが十八機で、その内、ウルド三機とスクルド九機以外が全て撃墜されている。

 これに対して、撃破した戦力は、MAが四十、MSが十、150m級が二、双胴型輸送艦が一だった。

 いや、本当に、対費用効果が凄まじいことになっているが、このことをアルテミス艦隊の連中というか、ユーラシア連邦軍の経理や兵站の担当者が知ったら、精神崩壊するんじゃないか?

 これは親父に、開発を担当したパーシィ達第五開発部やBI担当グループに臨時報奨を絶対に出すように、進言しておかないといけないよなぁ。

 俺は部屋備え付けの機密書類専用焼却装置を起動させて、焼却処分と判された書類を放り込み、親父にその事を一言伝えるべく、通信端末に向き合ったのだが、先に誰かからの連絡が届いた。
 機先を制された形でつい指が滑ってしまったが、直に体勢を立て直して、それに応えようとすると、マユラが先に出てしまった。やろうとする事を次々に妨害されるあたり、これはまさか、我が母の悪戯では、なんて事を考えてしまい、何となく動きが鈍ってしまう。
 それでも気を取り直して、再度、親父に連絡を入れようとしたら、早くも通信を終えたマユラがこちらを振り返り何事かを告げようと口を開いた。

 ……どうやら、我が母の悪戯で間違いなさそうだ。

 そんな愚にも付かないことを考えていると、マユラの声が耳に届く。

「アインさん、国防宇宙軍からなんだけど、偉い人がアインさんにお礼を言いたいんだって」
「俺に?」
「うん、指名らしいよ」

 ……指名か。

「今からか?」
「そう、予定がなければだって」
「……俺、特に予定は入ってないよな?」
「うん、ないよ」
「よし、なら、ちょっと行って来るよ。遅くなるかもしれないから、定時で上がっておいてくれ」
「はーい、定時になったら、先に帰ってるね」

 そんなマユラに返事に頷き返し、俺は宇宙軍総司令部を目指すべく、部屋を後にした。


+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。