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2012年3月15日(木) 19:50 |
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福島の学生、農業大学校で卒業式
福島第一原発事故による風評被害にさらされた、ふるさとの復興を願いながらの卒業です。 赤磐市の岡山県農業大学校で卒業式が行われ、福島出身の学生も新たな一歩を踏み出しました。
赤磐市の、岡山県農業大学校です。 2年間農業技術を学んだ20代前半の32人が、13日卒業の日を迎えました。 卒業生のひとり、福島市出身の永倉隆大さんです。 ふるさと福島で農業を営むことを志し、桃やぶどうの栽培技術を学んできました。 卒業式を間近に控えたおとといも、永倉さんは、校内の農場で自主的に桃の栽培の指導を受けていました。 もともと永倉さんの両親が、福島市飯坂町で果樹園を営んでいて、その後を継ごうと、農業を志しました。 岡山に知人がいる父親の勧めで、県農業大学校に進学しました。 その未来に暗い影を落としたのが、東日本大震災です。 家族にけがはなく、農園にも大きな被害はありませんでしたが、原発から50キロ以上離れているにも関わらず、収穫した農作物は厳しい風評被害にさらされました。 永倉さんは、卒業後すぐに福島に戻ることを望んでいました。 しかし、福島で農業を続けるのは厳しいと、岡山に残ることを勧めたのは両親でした。 永倉さんは来月から、総社市の総社もも生産組合で技術指導を受けることが決まっています。 いつか、ふるさと福島に戻れることを信じて。 強い決意を胸に、永倉さんは新たな一歩を踏み出します。
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