東海道新幹線の初代の「のぞみ」として登場し、大幅な高速化を果たした300系と呼ばれる新幹線が、16日で引退することになり、東京駅では、1000人を超える鉄道ファンが最後の列車を見送りました。
300系の新幹線は、東海道新幹線の最高時速を現在と同じ270キロに引き上げた車両で、今から20年前の平成4年に初代「のぞみ」の車両として登場しましたが、その後、より新しい車両が主流になり、16日で引退することになりました。
東京駅では、「ありがとう。300 LAST RUN」と書かれたステッカーが貼られた最終列車がホームに入って来るなか、記念の式典が行われました。
この中で、JR東海の新幹線鉄道事業本部長の吉川直利専務が、「300系はアルミ製の車体に変わるなど、画期的な新幹線としてデビューしました。きょうで20年間の走行を終えますが、この300系で培われた技術をブラッシュアップして、東海道新幹線をさらに発展させていきます」とあいさつしました。
このあと、乗務員や車両検査担当の社員に花束が贈られました。
また、ホームには1000人を超える鉄道ファンが集まり、最後となる300系新幹線の姿を写真に収めていました。
そして、定刻の午前10時47分、300系の新幹線が新大阪に向けてゆっくりと滑り出すと、大勢の人たちが手を振って見送りました。
300系の引退で、東海道新幹線は、加速性能が高く消費電力が少ない700系とN700系だけになり、より高密度の運転ができるようになります。
[関連リンク] |
|