2012年1月19日 10時26分 更新:1月19日 12時0分
【ニューヨーク山科武司】音楽や映像の著作権を保護するため米議会が検討しているオンライン違法コピー(海賊行為)防止法案への抗議行動として、インターネットの検索大手グーグルは18日、米国版トップページの「Google」のロゴを黒く塗りつぶした。米ニューヨークでは数百人が「新法はネット上の検閲だ」とデモを繰り広げるなど反発が広がりを見せている。
法案については、ネット上の百科事典サイト「ウィキペディア」英語版が米国東部時間18日午前0時(日本時間同日午後2時)から24時間限定で運営を停止した。ロゴを黒塗りしたグーグル米国版はトップページに法案反対ページへのリンクを張った。グーグル日本版は通常通り表示されている。
法案は著作権侵害の疑われるサイトを閲覧できなくしたり、侵害したサイトの削除を命じたりする措置を盛り込んでいる。不法コピー商品を販売する海外サイトの取り締まりが目的で、音楽や映像の権利団体は支持している。一方、情報技術(IT)企業などは「表現の自由の侵害」と反発している。
ニューヨーク・マンハッタンでは18日、法案に賛成する議員の事務所近くにIT関係者ら数百人が集まり、「インターネットを破壊するな」などと書いたプラカードを手に「民主主義を守れ」と訴えた。