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2012年3月14日16時49分

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検事、法廷証言も矛盾 出版前の「石川氏の著書と混同」

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 民主党元代表・小沢一郎被告(69)の元秘書・石川知裕衆院議員(38)を取り調べた検事が、実際にはなかったやりとりを捜査報告書に記載した問題で、この検事が小沢氏の公判で述べた弁明の中に、事実と異なる部分があることが分かった。「石川議員の著書で言っていることが記憶にあり、混同した」と検事は述べていたが、捜査報告書を作成した時点でこの出版物は発行されていなかった。

 捜査報告書を作成したのは、東京地検特捜部で小沢氏の資金管理団体「陸山会」の土地取引事件の捜査に加わった田代政弘検事(45)=現在は新潟地検。虚偽有印公文書作成などの容疑で市民団体から告発を受けた検察当局は、田代検事への聴取を重ねている。公判でとっさに「記憶の混同」と弁明した可能性があり、事実と食い違った理由や、捜査報告書への記載の意図の解明が焦点となっている。

 問題の捜査報告書は、保釈中の石川議員を2010年5月17日に取り調べた後に作成された。政治資金収支報告書の虚偽記載への小沢氏の関与を同年1〜2月の逮捕中に認めた理由について、「検事から『選挙民は、小沢一郎の秘書という理由ではなく、石川知裕という個人に期待して国政に送り出したはずですよ』って言われて、結構効いたんですよ」などと石川議員が語った――と記載された。

 こうしたやりとりは、石川議員が「隠し録音」した記録になかった。小沢氏の弁護団は昨年12月の公判で、証人として出廷した田代検事を追及。田代検事は食い違いを認めたうえで、「勾留中に石川議員が話したことや、保釈後に著書の中で言っていることが記憶にあって、記憶が混同して書いてしまった」などと弁明した。

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