'12/3/15
瀬戸内海のごみ削減へ提言
産業技術総合研究所(東広島市)などが、瀬戸内海のごみの削減に向けた提言をまとめた。現地調査や模型実験などで海洋ごみの現存量や発生地域を推定。陸で発生したごみが集まる河口部での重点回収などを呼び掛けている。
試算では、瀬戸内海への海洋ごみの年間の総流入量は4500トン。3分の2の3千トンが陸から流入する。回収または外海へ流れ出たごみを差し引いても、現存量は3400トンに上る。同研究所は、流域で多くのごみが発生する淀川や太田川などの大河川の河口部で、流下ごみを定期的に回収するよう提案している。
広島や大阪、愛媛など沿岸11府県の海岸に漂着するごみの8割が、広島湾北部や明石海峡の一部など、全体の約1割に当たる海岸線に集中していると分析。重点的な回収と海洋ごみへの理解を広げる市民参加型の点検作業の継続を勧める。