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'12/3/13

被災地小中高の受け入れ断念



 広島県教委は、廃校になった校舎を活用して東日本大震災の被災地から学校を丸ごと受け入れる計画を断念した。岩手、宮城、福島の被災3県に提案してきたが、これまでに具体的な申し入れはなく、今後も利用は見込めないと判断した。

 広島県は、計画を震災直後の2011年3月下旬に公表した。津波による校舎倒壊や福島第1原発事故の影響で授業再開のめどが立たない小中高校が多いとみて、学校単位で移り住める態勢を準備。07年春廃校になった江田島市の宮ノ原小で約160人、11年春廃校の安芸高田市の高宮高で約90人の受け入れが可能とした。

 県教委は、廃校から4年が経過していた宮ノ原小の校舎の水道、電気設備を90万円かけて補修。被災3県の各県教委に職員を派遣して計画を説明したが、宮城、岩手両県教委の反応は低調だった。福島県教委からは「原発事故の影響が長引けば利用する可能性はある」との返答があったが、具体的な申し入れはなかったという。

【写真説明】被災地の学校を丸ごと受け入れようと準備を進めていた宮ノ原小の校舎




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