※ すべての機能を利用するには、JavaScriptを有効にしてください。

千葉・柏 2年間で市の全域除染へ

3月15日 23時37分

原発事故で広がった放射性物質の除染を国の財政支援を受けて行うことになっている千葉県柏市は住民と協力して2年間かけて市内の全域で除染を行うという実施計画をまとめました。

柏市は1時間当たりの放射線量が0.23マイクロシーベルト以上の地域があることから、国の財政支援を受けて除染を行う「汚染状況重点調査地域」に指定されています。
指定された自治体は、計画を立てたうえで除染を行うことが国の特別措置法で定められているため、柏市は環境省と協議を進め、15日、実施計画をまとめました。
それによりますと、除染の対象は市内の全域で、再来年の3月までの2年間ですべての作業を終えることにしています。
中でも、子どもが多く利用するため一部ですでに除染を始めている小学校や保育園などでは、遅くとも来年3月までに完了させるとしています。
また、住宅の庭など私有地の除染を速やかに行うために住民と協力することも盛り込まれ、「除染アドバイザー」に任命された市の職員が住民と一緒に除染に当たるとしています。
柏市放射線対策室の染谷誠一室長は、「住民の力も借りて、できるだけ早く原発事故の前の姿に戻せるよう努めていきたい」と話しています。
環境省によりますと、「汚染状況重点調査地域」の指定に伴う実施計画の作成は、千葉県流山市に次いで全国で2番目だということです。