おおよそに誤り、怠惰な気持ちや態度を原因とする悪しき事例、事象が
隠されている...ニュースに取沙汰される話ばかりじゃなしに案外と
身の回りにある勉強や仕事の場面にも(って…)あったりするものだったり。
つい(職場の上司に)「しっかりしてくださいよ!」と鼻息が荒くなってしまう(?)
そんな経験は誰しもあるんじゃないでしょうか、というか先日にも…なんて
余談は、、、さておきに。
「パンデイロを叩く」という本題に…
いや、もう一つ手前の(なのか?)「パンデイロのカスタマイズ」に戻って
先のプラチネーラ加工の次は、ヘッドの皮を張る工程から。
通常として左図の上段、中段、二つの形状が
ヘッドの張られ方として用いられているもので
あるのかな、と。
おそらく’パンデイロの皮が破ける’という事は
よっぽどに演奏以外の衝撃や力がかからないと
起こり得ないと思いますが…。
時に交換する場合には、中段のモノについては
’単品売り’のヘッドも存在するので
そちらを利用して頂くものとして。
上段タイプの場合は、打楽器専門店等で
取り扱われている打楽器用もしくはパンデイロ用の
一枚皮を’芯’となる輪っかを巻き込むようにして
外側に引っ張り出して…そのやり方、手順は過去に
こちら『パン生』で取り上げたこともあったかと。
今回は、その一枚皮を利用して…上二つの中間(?)
’内巻き’でのヘッド皮の張り方を。
かのマルコス・スザーノ氏の楽器を拝見した時も
このような(もっと’ラフ’な仕上がりでしたけど)
巻き方を倣って仕上げてみました、という感じで。
ちょうど画用紙のような硬さ…写真は径が大きい
打楽器用の皮からパンデイロのフレーム枠に合わせた
円形に切り取ったところ。
押さえのリングは、DIY用品店で購入したアルミ棒を
曲げたものを使う事で楽器の軽量化を図ってみたり。
10分程度、水に浸すとふやけて軟らかい状態に。
モノによっては若干に縮む事もあるかと。
この状態から水気を取って、ヘッドの型に
仕上げてゆきます。
輪っか状の’芯’に「巻きしろ」を考慮して
丸く切り取った皮の端から巻き込んでゆき…
この時、打面に緩み&弛みが生じないように
相当な力で引っ張りあげながら徐々に皮を
押し込んでゆき…まだ水分の残っている皮は
弾力があるので、きちんとクリップで固定しながら
外周全てを丁寧に芯を包むように巻き進めて。
外周全てを芯に巻き包んだ状態にしたら今度は
’包んだ部分だけ’に熱を加えて乾燥させて。
水でふやけている間は軟らかい皮が
乾燥すると元の画用紙のような状態
(通常に張られているヘッドの硬さ)に
戻ることを利用して、外周部分のみについて
巻き芯の形に貼り付いた型が取れるわけで。
この段階では…ヘッドとして皮をフレーム枠に載せた時に
’押さえのリングが沈む分’が含まれていないので
この後に張りを調整するために、わざと中央部分は
乾ききらないように手際よく作業を進めることが必要であったりして。
フレーム枠にはめて、タハーシャ(フック)で
留めたら最終的な乾燥段階へ。
この時、押さえのリングが演奏時に指先&手首に
当たらないようにと沈める要領は、
リム付きタイプでの調整と同じく。
以上、このような手順を踏んで…
よりカスタマイズされた楽器に仕上げてゆく
工程は更に進んでゆきます、と。