大王製紙創業家の井川高雄元顧問の代理人は14日、関連会社の株式買い取りを目指す大王の現経営陣に、「株式を売却する意図はない」と回答した。会社側が13日に買い取り額の引き上げを創業家に提案していた。創業家が売却に応じない姿勢を改めて示し、期限の３月末に向け交渉成立は一段と難しくなった。
会社側は「創業家の真意を確認したうえで、今後の対応は検討する」としている。
大王は井川意高前会長の巨額借り入れ事件の再発を防ぐため、創業家の影響力を薄める方針を表明。創業家が持つ関連会社株式の買い取り交渉を、前会長の父である井川高雄元顧問と昨秋から始めた。しかし会社側が提示した買い取り額が「低すぎる」などとして交渉は進んでいなかった。
会社側は事態を打開するため買い取り額引き上げを提案したが、不発に終わった格好だ。元顧問は「事件の原因は井川家支配にある」と認定した会社側の対応を不服として、交渉に応じない姿勢を示してきた。
井川高雄、大王製紙、創業家、井川意高、交渉成立
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