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【サッカー】日本5大会連続9度目の五輪出場 権田 念願の初世界大会だ2012年3月15日 紙面から
◇ロンドン五輪アジア最終予選 日本2−0バーレーンC組14日・国立競技場 日本、5大会連続9度目の五輪出場−。サッカーのU−23日本代表は14日、東京・国立競技場で行われたロンドン五輪アジア最終予選C組最終戦でバーレーンと対戦し、2−0で快勝した。日本は5勝1敗の勝ち点15で、グループ1位での本大会出場を決めた。日本は後半にMF扇原貴宏、清武弘嗣(ともにC大阪)のゴールで突き放した。初めて世界大会への切符を手にしたGK権田修一(FC東京)は「ロンドンでは本気で優勝を狙う」と大きな野望を口にした。 歓喜の笛。ロンドンへの号砲。守護神は国立の夜空を見上げ、両拳を固めた。声にならない声を上げ、全身を駆けめぐる喜びの血流にどっぷりと浸った。「重圧は考えないようにしていたというか…。試合が終わって、どっと疲れました。喜んで、はしゃぎすぎたのかもしれないけど、今日は本当に最高です」。権田は柔らかな笑みを浮かべ、緊張の糸をようやく解いた。 「3度目の正直」だった。飛び級招集された07年U−20W杯はメンバー入りしながら、大会直前に左膝に重傷を負って棒に振った。そして、苦い記憶はもう1つ。08年11月、U−19アジア選手権準々決勝の韓国戦。翌09年のU−20W杯出場を懸けた大一番で、宿敵に完敗を喫し、大粒の悔し涙を流した。手をかけたはずの「世界切符」は、乾いた砂のごとく指の間から2度も抜け落ちた。 昨年6月の五輪2次予選直前、こんなことを言っていた。 「もう、あんな悔しい思いは絶対にしたくない。負けた過去は変えられないけど、必ずプラスの力に変えたい。僕は世界大会に出たことがない。だから、分からないんです。自分と世界、日本と世界、僕個人が世界と戦うとき、どうなるのか。そこをどうしてもロンドンで見てみたい、感じてみたいんです」 命運を分けた2月のシリア戦(アンマン)。自らのミスで負けた。でも、失敗と引き換えに強くなる術、目指すべき方向性を学び取り、妥協を許さぬ向上心の執念に再び灯をともした。 「後悔しないだけの準備をしたか。後悔しないサッカーをしたか」 努力の人だ。努力すれば五輪に行けるような甘い世界ではないが、権田は報われるまで努力した。そして、力ずくでサッカーの女神を振り向かせた。「本大会に出て、満足じゃない。やるからには優勝を目指す。出るからには優勝を目指したい」。自信を胸に、権田がサッカーの母国へ殴り込む。 (松岡祐司) PR情報
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