早稲田大学は14日、理工学部のある西早稲田キャンパス(東京都新宿区)の研究室などで、国に未届けの放射性物質115グラムが入った容器7個が見つかったと発表した。容器表面の放射線量は毎時0.1~3.3マイクロシーベルトで、学生や教職員、周辺住民への影響はないとしている。
職員が1~5日、不要な薬品を整理したところ、通常は使用していない保管棚などから、酢酸ウラニルなどの放射性物質が見つかった。8日に文部科学省に報告し、二重のポリ袋で密閉し、鍵をかけて保管した。電子顕微鏡で観察する試料の染色に使っていた可能性があるという。酢酸ウラニルは、原子炉等規制法で核燃料物質と指定され、国への届け出が必要になっている。【久野華代】
毎日新聞 2012年3月14日 19時40分(最終更新 3月14日 20時13分)