野田政権は、福井県にある関西電力大飯原子力発電所の3号機と4号機について、国の原子力安全委員会が、近く「ストレステスト」の1次評価の検証結果を出すことを踏まえて、早ければ今月中にも再稼働に向けて政治判断する方針です。
定期検査で停止中の大飯原発の3号機と4号機の「ストレステスト」について、原子力安全委員会は、近く全国の原発で初めて1次評価の検証結果を示す方針です。
これに関連して、野田総理大臣は、原子力安全委員会の班目委員長が、1次評価だけでは不十分だという認識を示していることについて、14日、「班目委員長は1次評価をやっても2次評価をやっても安全とは言えず、『安全について不断の見直しをしなければいけない』と言っている」と述べ、1次評価の検証結果を踏まえて政治判断を行うことに問題はないという考えを示しました。
これを受けて、野田政権は、1次評価の検証結果で安全が確認されれば、早ければ今月中にも野田総理大臣が、藤村官房長官、枝野経済産業大臣、それに細野原発事故担当大臣と協議し、大飯原発の再稼働に向けて政治判断する方針です。
ただ、再稼働の鍵を握る地元の同意が得られる十分な見通しは立っていないうえ、NHKの世論調査でも運転再開に「反対」と答えた人が「賛成」と答えた人の2倍以上となっています。
このため野田総理大臣は、先の記者会見で、「政府を挙げて説明し、理解を得なければならず、私が先頭に立たなければいけない」と述べ、地元への協力要請ではみずからが先頭に立つ考えを強調しています。
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