ガソリン販売が主力の地場総合商社「南国殖産」(鹿児島市)が今夏にも、九州電力川内原子力発電所が立地する鹿児島県薩摩川内市内で、メガソーラー(出力千キロワット以上の大規模太陽光発電所)の建設に乗り出すことが13日、分かった。2-3ヘクタールある自社所有地で、出力は千キロワット程度を見込む。同社は環境エネルギー事業の一環で、複数のメガソーラーを展開していく方針。九州では、異業種からの新規参入が相次いでいる。
計画では、同社の遊休地に約3億円を投資し、太陽光パネルを設置する。発電する電力は、7月に施行される太陽光発電などの全量買い取りを義務付けた「再生可能エネルギー特別措置法」に基づき、電力会社へ売却する方針だ。
南国殖産の2011年9月期決算は、売上高1604億円、経常利益22億円。主力のガソリン販売は、若者の車離れや低燃費車の急速な普及などで将来的に需要減が予測され、同社は太陽光発電設備や省エネ商品など環境分野を強化する。
九州では電力会社以外にも、西部ガスが北九州市などで計3千キロワット、住宅関連設備の芝浦グループホールディングス(北九州市)が熊本県南関町などで計5500キロワットの設備を計画。JR九州も鉄道沿線の遊休地で建設を予定している。
=2012/03/14付 西日本新聞朝刊=