義憤に駆られて討ち入りを果たした赤穂義士にちなんだ「身近な『怒り』の川柳コンクール2011」(神戸新聞社など後援)の入賞作品発表式が14日、兵庫県赤穂市上仮屋の大石神社で開かれた。大賞には同県上郡町の主婦荒木タミ代さん(71)の「想定外 そんな言葉で すまされぬ」が選ばれた。
赤穂商工会議所が企画して8回目。毎年、主君の浅野内匠頭長矩の命日にあたる14日に、発表式と応募作を記した絵馬の奉納祭をしている。今回は過去最多の1880句が寄せられ、東日本大震災や原発事故が題材の句が目立った中、四十七士にちなんで47句が入賞作に選ばれた。
大賞の3句は「心技体 みなうちそろい 職がない」(神戸市垂水区、大濱義弘さん)▽「ささやかな 夕餉(ゆうげ)を削る 消費税」(奈良県、西川國治さん)▽「年毎に 国が私を ケチにする」(福岡市、三吉誠さん)。
荒木さんは「多くの命が失われた震災と原発事故に憤りを感じて、思いを形に残したかった」。応募5回目で初の大賞に「それこそ想定外で、まだ半信半疑」と驚いた様子だった。(小林伸哉)
(2012/03/14 21:35)
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