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米 サウジに原油の増産を要請

3月14日 23時29分

イラン情勢の緊迫などで原油価格が高騰するなか、アメリカ政府は世界最大の原油輸出国のサウジアラビアに対し、原油の増産に踏み切るよう要請しました。

原油市場では、核開発を推し進めるイランに対し、原油を輸出できないようにする経済制裁を欧米諸国が打ち出すなどした影響で、先月以降、1バレル100ドルを上回る高値での取り引きが続いています。
こうしたなか、クウェートで開かれた国際会合に出席したアメリカ政府の高官は、13日、世界最大の原油輸出国のサウジアラビアのナイミ石油相と個別に会談し、原油の安定供給と価格安定のため、原油の増産に踏み切るよう要請しました。
これに対し、ナイミ石油相は「市場の需要に応じる用意はある」と述べて応じる姿勢を示したということです。
イランは、サウジアラビアなどが増産に踏み切った場合、報復措置をとると警告しており、今後、サウジアラビア産の原油を載せたタンカーが通過するホルムズ海峡などで軍事的な緊張が一段と高まる事態も懸念されます。
今回、アメリカがサウジアラビアに原油の増産を要請したことは、国際市場の今後について懸念を深めていることを示したものと受け止められています。