【大分】秘湯近くで看護師殺害、男に無期懲役の判決

03/14 19:24 更新

大分県別府市の秘湯近くで、女性看護師が殺害された事件の裁判員裁判です。被告の34歳の男に対し大分地裁は14日、求刑通り無期懲役の判決を言い渡しました。この事件は2010年8月、別府市にある秘湯と呼ばれる温泉近くの山の中で、神戸市の看護師、横手宏美さん(当時28歳)が殺害されたものです。被告の安藤健治被告(34)は、偶然出会った横手さんの首を絞めたうえ工具で頭を殴って殺害し、現金を奪ったとして強盗殺人や死体遺棄など3つの罪に問われていました。男性3人、女性3人による裁判員裁判で、安藤被告は初公判で起訴内容をおおむね認めたものの、「初めは殺意はなかった」と一部争う姿勢を見せていました。14日の判決公判で、大分地裁の西崎健児裁判長は「首を絞めたあとに被害者の意識が戻らなかった時点で殺意を抱いた」としたうえで、「被害者には何の落ち度もなくその人生を終えることを余儀なくされた。遺族の悔しさは察するに余りある」として、求刑通り無期懲役を言い渡しました。判決を受け被告の弁護士は「被告人と相談して今後の対応を決める。それ以外はコメントできない」と話しています。一方、判決を受けて、被害者の遺族は県警を通じ「この判決を墓前に報告し娘の冥福を祈りたい。現場に花を手向け手をあわせて下さった皆様、本当にありがとうございました」とコメントを発表しました。