福井県にある「関西電力大飯原発3、4号機」について国は13日、ストレステストに関する確認作業を終え、運転再開に向けて前向きな姿勢を示し始めました。
そんななか、原発に反対する滋賀県の住民らが14日、再稼動の中止を求め、裁判を起こしました。
大阪地裁に提訴したのは、原発の運転に反対する滋賀や京都の市民80人です。
訴えの中で原告グループは、定期検査で停止している「大飯原発3、4号機」について、「国の設計指針は福島の事故前に作られていて、安全を保証できないことは明らかだ」と主張し、国が設計指針を改訂するまで運転再開を認めないよう求めています。
関電は運転再開の前提となる「大飯原発」のストレステストを実施し、すでに原子力安全・保安院からテストは“妥当”との評価を受けています。
さらに、保安院の審査書を国の原子力安全委員会が13日、確認し終えたことで野田首相らは地元の同意を前提に、再稼働に向け前向きな姿勢を示しています。
「科学的に安全であるということが証明されない限り、政治判断などで原発が動かされてはたまらないと、そんなことで動かされてたまるか!」(原告グループの代表)
原発運転の是非を巡っては、大阪市議会でも議論が行われました。
別の市民グループが住民投票条例の制定を求める5万人以上の署名を議会に提出しているためで、各議員からは署名の数については重く受け止めるとしながらも、住民投票の実現には4億7,000万円もの費用がかかると慎重な意見が相次ぎました。
答弁に立った橋下市長も・・・
「関西電力と大阪府、大阪市で専門家に集まってもらって、『ゼロにできるのか?できないのか?ゼロにするにあたってはどういう道筋をたどっていくべきなのか?』、これを今検討しているわけなのです」(大阪市 橋下徹市長)
市長は、住民投票を行わなくても大阪市が関電の筆頭株主である立場を踏まえ、原発ゼロに向けた話し合いを続ける方針です。 (03/14 19:05)
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