先月、韓国南部、プサンにある原子力発電所で、12分間にわたって電源がすべて失われる事故が起きていたことが明らかになり、韓国政府が詳しい原因を調べています。
韓国政府の原子力安全委員会は、13日、プサンにあるコリ原子力発電所1号機で、先月9日の午後8時半すぎから12分間にわたって、電源がすべて失われる事故が起きていたと明らかにしました。
それによりますと、当時、コリ原発は定期点検中で、1号機の原子炉は停止状態でしたが、使用済み核燃料の貯蔵プールと原子炉を冷却する設備は稼働中だったということです。
しかし、外部電源からの電気供給が止まり、非常用のディーゼル発電機も作動しなかったため、12分間にわたって電源が失われ、稼働できない状態に陥りました。
原発を運営する事業者は、発生から1か月以上にわたって事故を報告していませんでした。
コリ原発1号機は、34年前の1978年に運転を始め、もともと運転期間は30年間という設計ですが、韓国政府はそれを延長しています。
東京電力福島第一原子力発電所の事故が深刻になったのも電源の喪失が大きな要因であるだけに、韓国の原子力安全委員会は事態を重く見て、調査員を現地に派遣して詳しい原因を調べています。
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