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青森農協購入の融雪剤にセシウム
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青森農協が全農県本部を通じて購入し、生産者に販売した融雪剤から放射性セシウムが検出されたことが13日、関係者への取材で分かった。検出値は、堆肥や土壌改良材に対する国の暫定基準値(1キログラム当たり400ベクレル)の半分以下。流通・使用に問題はないが、同農協や同本部は購入者からの返品に応じるとしている。
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同日の青森市議会予算特別委員会で、山脇智議員(共産)が取り上げ、市側が答えた。
市や同本部などによると、融雪剤は宮城県内の工場で、樹木の皮で作ったバーク堆肥を主原料に製造された。市内の農家が今月上旬、この融雪剤の放射性物質検査を独自に行ったところ、1キログラム当たり153ベクレルの放射性セシウムが検出された。農家から連絡を受けた同本部が在庫品を調べると、同様の数値が検出されたという。
同本部は複数の融雪剤を取り扱っており、該当製品は県内他農協にも販売しているが、暫定基準値以下のため自主回収はしていない。県によると、国は暫定基準値以下の製品について、流通をむやみに差し止めることがないよう各都道府県に通知している。
県によると、この融雪剤の使用基準は10アール当たり75〜150キロ。土壌に散らばったセシウムが根を通って果実に移行したとしても、ごく微量だという。
同農協は、この融雪剤が使用された園地で生産したリンゴを検査し、安全性を証明する方針。県はこの融雪剤を使用した土壌の検査を検討している。
NPO法人放射線安全フォーラムの多田順一郎理事は「放射性安全上の観点から見ると、リンゴそのものや土壌に与える影響はないと思う」と話した。
国によると、福島第1原発事故前の全国の農地土壌の放射性セシウム濃度は平均で1キログラム当たり約20ベクレル。
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