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国際
ベトナム、中国に反撃 南沙諸島の寺院修復、僧侶派遣へ 警備艇も配備
2012.3.14 11:23
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【シンガポール=青木伸行】現地の消息筋によると、ベトナム政府は13日までに、中国と領有権を争う南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島にある仏教寺院を修復し、僧侶を常駐させる方針を決めた。ベトナムの領有権主張の一環。今月1日には初の国産警備艇も就役し、南沙諸島をにらむ南部の海軍基地に配備されており、中国への“反撃”が着々と進んでいる。
230ともいわれる島礁からなる南沙諸島のうち、ベトナムは17島程度の領有権を主張している。この中の複数の島には、ベトナムが1975年まで使用していた寺院が残っている。だが、無人のまま今や朽ち果て、政府は修復と6人の僧侶の派遣を決めた。
直接は、南沙諸島を沖合に望むニャチャンを省都とする、南部カインホア省の人民委員会が主導。6人の僧侶は同省内の別々の寺院に帰属している。それぞれが複数の島に寺院の僧院長として近く、赴く予定で、政府による船の手配を待っているところだという。
今回の決定について、消息筋は「ベトナムの領有権を、中国に認めさせるための努力の一環だ」としている。南沙諸島では88年、中国、ベトナム両軍が衝突し、複数のベトナム兵が死亡した。僧侶らは、そうした「ベトナム領内で命を奪われた兵士たちの魂も鎮めたい」という。
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