サッカー:「南北の選手が一緒に写真を撮るのは戦争」

スイス・バーゼルFCでプレーする韓国の朴柱昊と北朝鮮のパク・クァンリョン

ESPN「北朝鮮がバーゼルに警告」

 米国のスポーツ専門チャンネルESPNのウェブサイトは13日「コリア・ユナイテッドFC」と題するコラムで、スイス・プロ・サッカー・リーグのFCバーゼルで共にプレーする韓国出身のDF朴柱昊(パク・チュホ)=25=と北朝鮮出身のストライカー、パク・クァンリョン=19=を紹介した。コラムを執筆したマイケル・J・アゴビノ氏は、2人が練習中に並んでベンチに座っている写真を公開し「本来なら撮ってはいけない写真」とコメントを付けた。FCバーゼルのハイコ・フォーゲル監督は「2人が入団したとき、北朝鮮から『試合中にほかの選手たちとの写真を撮るのは構わないが、2人一緒にインタビューしたり写真を撮影したりすれば、それはすなわち戦争を意味する』と警告を受けた」と述べたという。朴柱昊は昨年7月にJリーグからバーゼルに移籍し、パク・クァンリョンはその5日後に同チームに入団した。

 ESPNは、パク・クァンリョンについて、閉鎖的という認識とは裏腹に、暇さえあればスマートフォンでソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「フェイスブック」の内容を更新しているほか、練習場までの行き帰りのバスでは朴柱昊と並んで座り、一緒に音楽を聞いたりしていると紹介した。だが、公式の席では互いに距離を置いている。朴柱昊は昨年、インタビューで「守らなければならない一線はある。2人だけで食事に行ったり、家に招待したりはしない」と語った。パク・クァンリョンのスイス行きをあっせんしたスイスの事業家、カル・メサリー氏は「パク・クァンリョンと朴柱昊が一緒に写真を撮れないようにしているのは、ばかげた政治家たちの論理。サッカーはどんな境界線も打ち崩している。韓国と北朝鮮の間にある壁も同じことだ」と話した。

チェ・インジュン記者
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