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オゾン層破壊を解明の学者死去

3月13日 0時16分

オゾン層破壊を解明の学者死去
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地球を覆うオゾン層が、フロンガスによって破壊されることを解明し、ノーベル化学賞にも輝いた、アメリカの化学者、シャーウッド・ローランド教授が、10日、亡くなりました。84歳でした。

カリフォルニア大学のシャーウッド・ローランド教授は、1927年に中西部オハイオ州で生まれ、飛び級をして16歳で大学に進学し、化学の道に入りました。
そして、1970年代、地球を覆い有害な紫外線を遮るオゾン層がスプレーや冷蔵庫などに使われたフロンガスによって破壊されることを、初めて突き止めました。
この学説は、当初、産業界や一部の研究者などから激しい批判を浴びましたが、1980年代になって、ようやく国際的に認められるようになりました。
ローランド教授の発見がきっかけで、オゾン層を保護する機運が世界的に高まり、1989年、フロンガスの生産や使用を規制する「モントリオール議定書」が発効しました。
ローランド教授は、1995年、2人の共同研究者と共にノーベル化学賞を受賞しました。
カリフォルニア大学によりますと、ローランド教授は、10日、ロサンゼルス郊外の自宅で、パーキンソン病の合併症のため、84歳で亡くなりました。
教授は、生前、「研究者は、報告書を書くだけではなく、何かを発見したら行動する責任がある」と述べていたということです。