NHK北九州のニュース 北九州放送局
仕組み債訴訟2審も住民敗訴
苅田町が、損失を抱えるおそれもある「仕組み債」という金融商品を町の基金で購入しながら適切な財産管理を怠っているとして、住民が違法性の確認を求めた裁判で、福岡高等裁判所は1審に続いて住民の訴えを退けました。
苅田町は、平成19年から翌年にかけて高い収益が見込める一方で大きな損失を抱えるおそれもある「仕組み債」という金融商品を町の基金で15億円分購入しました。これについて、町内に住む64歳の男性が仕込み債の購入は基金の本来の目的から外れ、町長が適切に財産を管理する義務を怠っているとして、町長の行為が違法だと確認するよう裁判所に訴えていました。
1審の福岡地方裁判所は去年8月、「地方自治法に定められた訴えの期限を過ぎている」として訴えを退けたため、住民らが控訴していました。
判決で、福岡高等裁判所の古賀寛裁判長は、地裁の判断を支持したうえで、「男性が住民監査請求をした際、町が『損害は出ていない』として請求を却下した判断にも違法性はない」として、1審に続いて訴えを退けました。
原告の弁護士は、「現に損害が出ている問題なのに入り口で訴えを退けるのは納得できない」として最高裁判所に上告する方針です。判決について、苅田町の大群拓也副町長は「判決の詳細な内容は現時点では把握していないが、町の主張が認められたものと考えています。基金の運用については、今後も適切に行っていきます」と話しています。
03月13日 18時02分
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