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【大リーグ】

ダル、打撃は普通の人 ワシントン監督がダメ出し

2012年3月13日 紙面から

 【サプライズ(米アリゾナ州)大城和美】レンジャーズのロン・ワシントン監督(59)が11日、ダルビッシュ有投手(25)の打撃にダメ出しした。「あのスイングは打者のものではない」と同監督。ア・リーグはDH制を採用。投手が打席に立つのは敵地開催の交流戦、ワールドシリーズに限られ、大した問題ではないが、球団地元紙ダラス・モーニングニュース(電子版)も、この“打者失格”を大きく報じるなど、あらためて米国内でのダルビッシュへの関心の高さをうかがわせた。

 オープン(OP)戦初登板・初先発となった7日(日本時間8日)のパドレス戦でも2イニングを無失点に抑えるなど、前評判通り、上々のメジャーデビューを飾ったダルビッシュだが、投手としては二重丸でも、さすがに打者としては…。

 11日朝、ワシントン監督の定例会見で、報道陣からダルビッシュの打撃について聞かれた監督の答えが前述の「(打撃も)頑張ってはいるが、美しいスイングではない。あれは打者のものではないな」だった。

 レ軍は今キャンプから投手陣の打撃練習の時間を増やし、フリー打撃に登板した後に、投手も限られた時間ながら打撃練習を行っている。ダルビッシュも例外ではなく、左右両打席に立って、打撃練習をこなしている。以前も体の左右バランスを考えて左手でキャッチボールをやってみせたダルビッシュは打撃でも“スイッチ”で器用なところを見せていたが、ピッチング同様の評価は得られなかった。

 もちろん冗談半分で真に受ける必要もなく、同監督もこうフォローした。「ナ・リーグ(チーム)との対戦で打席に立つことはあるが、私は走者を進塁させるためのバントは投手にも要求するが、それ以外の場合は、バットを肩に乗せて、打席に立っているだけでいいと言うつもり。けがをさせたくはないからね」

 監督のダメ出しに反応したのが球団地元紙。日本ハム時代の打撃成績(30打数4安打、9三振)まで調べ上げ、あの器用で多才なダルビッシュも打撃ケージの中では“普通の人”と報じた。

 球団首脳陣をはじめ、誰も打者としてのダルビッシュに期待はしていないが、そんな取るに足りないことすらクローズアップされてしまう現状。パドレス戦後の「捉えられた感じはしなかった」発言もニュアンスが伝わらず、物議を醸すなど、良くも悪くも注目の存在であることに間違いはない。

 

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