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藤原新“ライバル”川内と共にロンドンへ「彼のおかげで、ここまで頑張れた」

デイリースポーツ 3月13日(火)7時49分配信

藤原新“ライバル”川内と共にロンドンへ「彼のおかげで、ここまで頑張れた」
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 夢舞台のロンドンを指さし満面に笑みを浮かべる藤原新=東京都内のホテル(撮影・開出 牧)
 日本陸連は12日、都内で理事会を開き、ロンドン五輪男女マラソン代表各3人を決定した。男子のエース格となる藤原新(30)=東京陸協=は、落選した“市民ランナーの星”川内優輝(24)=埼玉県庁=の思いを背負って戦うことを決意し、合同練習も視野に入れた。藤原のほか、男子は山本亮(27)=佐川急便、中本健太郎(29)=安川電機=が初めて代表に選出された。

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 魂はともにある。紺のスーツ、赤のネクタイ姿で壇上に上がった藤原から、“盟友”川内への思いが口をついた。「彼のおかげで、僕はここまで頑張れた。一緒に戦いたかったけど」。残念がった上で「彼はまだ若いし、才能も発掘しきっていない。五輪の枠に収まるランナーじゃないし、どんどん上を目指してほしい」と、エールを送った。

 昨年、所属先を契約解除となり、どん底を経験した藤原を救ったのは、陸上界に革命を起こした川内の練習法だった。練習時間の少なさを補うため、数多くのレースに出場し、負荷をかける“川内メソッド”に対し、藤原は練習からレース並みの負荷をかけることで、強じんな体とメンタルをつくり上げた。東京では日本人5年ぶりの2時間7分台をマークし、五輪行きを決めた。「これからもライバルでいてほしい」と、感謝の思いを込めて話した。

 東京後、川内とは合同練習の計画を練っているが、今のところ実現していない。ただ、五輪に向け「時間が合えば、ぜひやりたい。(山や森を走る)トレイルランとか」と、“川内イズム”を徹底して吸収する意欲も見せた。

 92年のバルセロナ五輪銀メダルの森下広一以来、日本男子マラソンはメダルがない。藤原にはエースとしての期待がかかるが「エースという柄じゃない。僕はジョーカーでいきたいと思う」と、ちゃめっ気たっぷりに話した。東京では前世界記録保持者の“皇帝”ゲブレシラシエ(エチオピア)に日本人で初めて先着した。盟友の思いとともに、藤原が日本男子の“切り札”になる。


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最終更新:3月13日(火)10時46分

デイリースポーツ

 

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