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震災がれき 島田市、受け入れ表明へ 

(2012年3月13日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する

試験溶融結果報告 「基準下回る」

 島田市は12日、岩手県山田町の震災がれき(木材チップ)の試験溶融に伴う放射能濃度を調べた結果、すべての数値が国や市独自の基準値を下回り、安全性が確認されたと市議会に報告した。桜井勝郎市長は取材に「議会の動向を踏まえ、15日午後に正式に発表したい」とコメント。同日に本格受け入れを表明する見通し。

 報告したのは、2月16日から17日にかけてごみ処理施設「田代環境プラザ」で実施した木材チップ十トンの試験溶融で測定した最終確定値。新たに判明したのは排ガスの放射能濃度などで、速報として公表したコンテナや施設の空間線量率、飛灰の放射性セシウム濃度などと合わせて溶融前のデータと比較する形でまとめた。

 市は専門機関による調査の結果、▽人体に影響を及ぼす空間線量の変化はなかった▽最終処分場に埋め立てる処理灰も64ベクレルと基準の1キロ当たり8000ベクレルを大きく下回った▽煙突から放射性セシウムは検出されなかった−などとして、いずれも問題がないレベルと結論づけた。

 市は12日、処理施設のある伊太地区の自治会役員に同様の報告をするとともに、「広報しまだ」や市のホームページでも測定結果を公表した。

 一方、市議会は報告を受け、14日に市民有志提出の「がれきの受け入れをしない旨の決議を求める陳情書」を審査。同日、議員発議による「受け入れを積極的に進めるよう求める決議」についても扱いを協議し、15日に本会議を再開して議会としての姿勢を明らかにする。

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