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'12/3/12

がれき受け入れ、北九州市議会が市に要請 実現なら九州初

 北九州市議会は12日、東日本大震災で発生したがれきの受け入れを市に要請する決議を全会一致で可決した。九州の自治体でがれきの受け入れを決めたケースはなく、北橋健治きたはし・けんじ市長の判断が注目される。

 北橋市長は可決後、報道陣に対し「すべての議員が賛成したことを真摯しんしに受け止めたい。国の説明会に職員を派遣するなどして情報収集を急ぎ、受け入れの可否を考えたい」と慎重に検討する考えを示した。

 決議案は自民、民主・社民系など4会派が共同で佐々木健五ささき・けんご議長に提出。決議文はがれき受け入れについて「全国の自治体の協力がなければ、数十年そのままの状態となる。がれき処理なくして被災地の真の復興はあり得ない」と強調。

 市に対し「科学的な知見で放射性物質の影響を検証し、通常の廃棄物相当と判断されるものの受け入れを表明するよう要請する」とした。

 可決後には、がれき受け入れに反対する市民らが「絶対反対。市民の声を聞け」などと抗議の声を上げ、警備員に制止される一幕もあった。

 傍聴席から抗議した市民団体代表の白水弘美しらみず・ひろみさん(38)は「一つ一つのがれきを測定することはできない。市民に説明もないままの採決はおかしい」と話した。




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