3回ゲーファーン(右)を攻める石井=後楽園ホールで
|
![写真](/contents/081/412/369.mime4) |
◇ムエタイ スーパーライト級戦
ムエタイの2大殿堂の1つ、ラジャダムナンスタジアム認定のスーパーライト級王者石井宏樹(33)=藤本=が11日、東京・後楽園ホールで同級4位のゲーファーン・ポー・プアンチョン(21)=タイ=と初防衛戦を行い、判定勝ち。過去4人いるラジャの日本人王者として、史上初の防衛に成功する快挙を成し遂げた。
石井がタイからの刺客に何もさせなかった。序盤から終始、優勢に試合を進めた。2回、左のフックでグラつかせた。3回にも肘に左のローキック。さらには、さば折りで挑戦者を消耗させた。判定の結果は3−0。完勝だ。
昨年10月、自身4度目の挑戦でラジャのベルトを手にした。しかし、初防衛戦は鬼門だった。これまで、伝説の藤原敏男を始め、小笠原仁、武田幸三の3人の日本人ラジャ王者がいるが、いずれも初防衛戦で王座から陥落している。石井はその壁を突き破った。
「次の目標ができた。次はラジャのスタジアムで勝ちたい」と石井。2度目の防衛戦は、ランク1位の最強挑戦者との指名試合になることが濃厚。敵地タイでの防衛に成功すれば、500年の歴史を誇るムエタイでもさんぜんと輝く大快挙に。歴史の扉をこじ開けた石井が、未開の地に足を踏み入れる。 (竹下陽二)
この記事を印刷する