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【大リーグ】

岩隈が4イニングを2失点の力投 2度目のオープン戦登板で

2012年3月12日 紙面から

ドジャース戦に先発登板、4回を投げ2失点だったマリナーズの岩隈=ピオリアで

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 【ピオリア(米アリゾナ州)穐村賢】東日本大震災被災者への思いを込めて、東北にゆかりのある2投手が同震災発生からちょうど1年たった10日(日本時間11日)、オープン(OP)戦で力投した。マリナーズの岩隈久志投手(30)=前楽天=はドジャース戦でOP戦2度目の先発。4イニングを4安打、2失点も、本人が「点は取られたが(内容は)良かった」と言う通り、まずまずの内容。一方、ダイヤモンドバックスの斎藤隆投手(42)=仙台市出身=はマリナーズ戦で1イニングをピシャリ。マウンド上で黙とうをささげるなど、万感胸に迫る投球で今なお復興途上の故郷にエールを送った。

 岩隈の2回までの投球数はわずか18球。打たせて取るというスタイルで、本領を存分に発揮した。3回に高めの直球を左翼席に運ばれたものの、最速148キロの直球でバットをへし折るなど球威も十分。本人も「真っすぐもしっかり(腕が)振れてきたし、低めにボールを集めることもできた。前回(5日)より全然良かった」と充実の笑顔でOP戦2度目の登板を振り返った。

 初めての中4日での登板も「問題なく、いい状態でゲームに入っていけた」。メジャー流の調整法にも適応してきたようで「少ない球数とか、自分なりにアジャストできてると思う。試合をこなして感覚も上げていければ」と順調な仕上がりをアピールした。

 ウェッジ監督も「前回よりも球の切れが良くなったし、低めに集めることができていた。われわれが見たかったのはこういう投球だよ」と目を細めた。バックネット裏に偵察に来ていた同地区、エンゼルスのスカウトは「内角、外角への投げ分けがうまい。スライダーもスプリットもよく切れていたし、厄介なボールだな」と警戒感をあらわにした。また「タイプ的に(元メッツ)吉井に似ている」とメジャー移籍2年目に12勝を挙げた右腕になぞらえた。

 この日は仙台が本拠地の楽天でプレーした岩隈にとっては特別な日。「日本時間で11日と分かっていた。大事な日。オープン戦だったけど、シーズンと同じような強い気持ちで、しっかり投げて戦ってる姿を見せていきたいというのはあった。1年たちましたけど、これからがスタートだと思ってる。復興に向けて協力していきたい」と力強く語った。

 

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